ジャニーズと宝塚の華とスター性とは何か…考察

長年宝塚のファンをしている。最近はテレビでゆるくジャニーズアイドルも見守る茶の間ファンもしている。

そんな中、長年ジャニオタの親友に「〇〇くんは華があるね」と話をすると「見た目派手だよね」「センターポジションだからね」という言葉が返ってきた。なんとなく、違和感がある。私はセンターで歌うことや見た目が華やかなことを言っているのではないが、親友には最後まであまり通じなかった。

宝塚にはトップスターがいる。トップは各組たった1人。トップスターがいつも必ず主役となる。

トップに求められるもの……。容姿、ダンス、歌唱力、演技力…様々あるだろうけど、とにかく「華」「スター性」「オーラ」「カリスマ性」これらが最も大切な要素であると宝塚ファンたちは共通認識として持っていると思う。

では華とは何か。言語化がとても難しい。感覚的なものだし、何が決め手というものもない。

ステージに立つと、端にいても目を引く存在。自らが発光している人。

強いて言語化するならこうかなと思う。舞台は常に視点が俯瞰であるため、主役も脇役も自分が見たい人を見ることができる。対して、テレビは視点が勝手に決められる。そのため、大勢いる中で「この人が輝いている」というのが感覚的に分かりにくいのでは?と思った。だから最後まで親友とは話が噛み合わなかったのではないか。ジャニーズもコンサートなどのステージがあるけれど、大体会場が広すぎる上に、最初から誰かのファンの状態でいくので、俯瞰で見て客観的に輝いている存在を見つけにくい……ような気がした。

ステージのどこにいても目を引く存在。発光する人。華やオーラは天性のものだと思う。それは人によってそれぞれ違うけどなんとなく種類が分けられそう。

①キラキラ輝く宝石、「お花」タイプ(例:明日海りお、柚香光)(山田涼介、平野紫耀、ジェシー)

文字通り華のような、キラキラ輝く宝石のような、分かりやすい華やかさ。

例として明日海りお。彼女が100人のタカラジェンヌとしてスマスマに出ていたとき、SMAPメンバーを主役に当時の2番手以下が周りを囲んで踊る一幕があった。そこに明日海りおもいた。正直、振りを間違えていたし上手な踊りではなかったが、ついつい目で追ってしまった。ちょっと間違うことなんか特に問題にならない、そんな存在。

現役タカラジェンヌだと柚香光もこのタイプかなと思う。とにかく下級生時代から目立っていた。自らが発光していた。好みはさておき、彼女がトップスターになることは早い段階からみんな分かっていたと思う。

ジャニーズでいうと、山田涼介、平野紫耀がこのタイプ。特にファンでない人もすぐに覚えられるというのが特徴。万人受けするルックスなのも共通点。退社したけど山Pも。ジャニーズはアイドルらしく、このタイプが比較的多いイメージ。特に山田涼介と平野紫耀が突出していると思う。画面に映るだけでパッと明るくなる。舞台だけでなく映像作品でも目立つ。とにかく画力が強い。Hey!Say!JUMPだと伊野尾くん、キンプリだと髙橋くんが好きだけど、グループの華やセンターは文句なしに彼らだし清々しいほど真ん中が似合う。SixTONESのジェシーは、後述の②かと思っていたけど最近この①タイプだと思った。楽曲のワイルドさでかすみがちだが、キラキラアイドル。

宝石で例えるとまさしくダイヤモンド。だれもが納得する輝きがある、生まれながらのスターたち。華があるよね、と言われて誰もが納得する人たち。劇団やグループの入口的存在になることが多い。

②圧倒的なカリスマ性と存在感で牽引する「覇王」タイプ(例:柚希礼音、真風涼帆)(木村拓哉、亀梨和也、ラウール)

まさしく覇王、帝王のような平伏したくなる存在。毒々しいほどカリスマ性があるタイプ。

例として柚希礼音。ファンたちがメロメロの「オンナ」になってしまうのが特徴的。現役だと真風涼帆かなあ。とにかく立っているだけでいい、そんな存在。

柚希礼音も真風涼帆も、全ての作品に恵まれたわけではなくて、正直これは……みたいな演目もあった(小声)。けれど、最後の最後に、大きな羽を背負って降りてくる柚希礼音や真風涼帆を見るだけで、「はい、勝ちました!!!!今回のステージも最高でした!!!!」と帳消しにしてしまうパワーがあった。存在が説得力。説得力は存在。帝王です。ちなみに、長期在籍のトップはこのタイプが多い気がする。和央ようか、轟悠……。娘役だけど花總まり。

ジャニーズで言うと、亀梨和也赤西仁がそうだった。デビュー前後のKAT-TUNの覇王感は凄まじかった。亀梨和也は、最近はわざとそういう色を消しているのか?とも感じる。年齢とともにオーラが柔らかくなったのかもしれない。でも、歌番組でのパフォーマンスを見るにカリスマオーラは健在。どんな場面でもで面白く受け答えできちゃうバラエティ能力の高さがいい感じに覇王感を消しているのかもしれない。ジャニーズで1番バラエティ能力高いのは亀梨和也だと思っている。若いけど、ラウールもこのタイプかなあ。だからラウールから宝塚みを感じるのかも。高校生らしいし、隠さず才能を伸ばしていってほしいなあ(お節介おばさん)。感情型でダイナミック、自己陶酔できるタイプの人たち。大御所の俳優さんなんかはこういう「華」「スター性」の人はわりと多いイメージ。吉永小百合さんとか。元ジェンヌの天海祐希なんかも。

ジャニーズの大スター、木村拓哉もこの覇王タイプかなと思うが、これに①のキラキラ感も同じくらいプラスされている、①②のハイブリッド型。そして後述③の鋭さもある。そりゃ国民的スターになりますわ。アイドルでなくてもなかなかそんな人いない。

毒々しいほど存在感がある故に、アンチも同時に生み出してしまうのも特徴的かなと思った。(個人の考えです。)

③実力と技巧で磨かれていく…鋭く光る「剣」タイプ(例:望海風斗、北翔海莉)(東山紀之、松本潤)

①②に比べると、一見で華があるようにはみえないが、気がつくと目で追ってしまう、鋭利に光る磨かれた剣のような存在感。ずーっと発光しているわけではなく、要所要所で、見ているものの胸に存在が刺さる。ある瞬間に襟首を掴まれて、突然グイッと引き込まれる。

例として望海風斗、北翔海莉。「芸が身を助く」タイプでもあり実力もかなり高水準。圧倒的な歌唱力、演技力、ダンスなど優れた実力が元来持っていたオーラをどんどん磨いていく。特にファンでない人たちも一目置いている存在…といったイメージ。完全に偏見だけど、エリザベートでルキーニやフランツを演じた人が多いかも。どちらも実力がないとできない役だから…(エリザベートのオタク)

ジャニーズだとレジェンド、東山紀之かな。嵐、松本潤も。松潤は②かなとも思ったけどコンサートの演出などもしていると聞いてこのタイプなのかなと。松潤のブレイクは間違いなく花より団子だと思う。でも、それより前の君はペットやごくせんでも十分輝いていた。それが、徐々に研ぎ澄まされていった…という感じ(?)。

実力があればこのタイプの華やオーラが後天的に身についていくのかと言うと、それは違うと思う。優れた実力があっても華を感じない人もいる。やっぱり、このタイプも生まれながら「持っている」人たち。

擬音化すると、①はキラキラッ、②はギラギラ、③はシャキーンッ、みたいな…鳥に喩えると、①は白鳥、②は孔雀、③は鷹、みたいな……(余計分かりにくい)。

余談…華があることは必ずしも良いことではない

華やスター性は選ばれた人しかないすばらしい素質ではあるけれど、必ずしも必要なものではないし、ないからだめというわけではない。木村拓哉はスター性が凄まじすぎる故に、彼の俳優としての技量が充分であっても、主役以外はできないのではと思う。脇役にいると目立ちすぎてしまう…。対して、稲垣吾郎はもちろん主役もできるけど、脇役やヒールでも輝ける。主役を食わずに脇で輝くことは木村拓哉では難しいことかもしれない。各々の特性でできること、できないことがある。ダンスボーカルグループで売り出してる人たちも華がある人がいない。わざとだと思う。華が突出した人がいるとグループとしてのまとまり感が落ちてしまう…。だから、オーラを感じないからダメということは決してない。

akb系の女性アイドルのセンターで言うと、前田敦子と平手友梨奈は②かな。あとのメンバーは特筆するほどスター性を感じない。(重ねて言うがそれが悪いことではない。スターがいない乃木坂が1番売れてることからも分かる。)

帝一の國メンバーで言うと、菅田将暉が③、竹内涼真が①で他は該当者なしかな……。(ちなみに千葉雄大くんの大ファンですファンクラブ入ってます。)

ジャニーズファンと話していると、特定の誰かを「華があるね」と褒めると過剰にそれは違う!と反応されることがあって、少々困惑する。自分が推している人は華がないと言われているように感じるからだろうか?華がないことが悪いわけではないのに、説明が難しい……。宝塚ファンと話していると、そのタカラジェンヌに華がある、ないはある程度一致した意見として話を進めることができる。華はあるけど歌が微妙だからトップにはちょっと…とか。舞台を見ると、その演者を好き嫌いに関わらず目を引くというのは感覚としてすごく分かるから、スムーズなのかな。ジャニーズファンの人は、主に映像が媒体だからそのへんの感覚が違うのかも?

すべて個人の考え、感想に過ぎません。特に、ジャニーズ関連はテレビで見るだけのライトなファンなのでしっかりとしたオタクたちから見るとかなり違うかもしれません。あくまで個人の感想です。

華、スター性。感覚で感じるものだからこそ、言語化を試みてみるのも面白かった。



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