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1人の女性がデータサイエンティストになるまで 〜後編〜

こんにちは。かばやん(@kabayan256)です。

この記事は、以下の記事の後編です。前半では大学までの話を書きました。「なるまで」というタイトルですが、なってからの話も入れています。

大学院

院試を受けて、大学院も同じ研究室を希望し配属されました。研究テーマもほぼ変えませんでした。

高校生の時に「理系に進学するのなら、大抵大学院は行くものだよ」と高校の先生方から言われていたので、進学するのが当然だと思っていました。大学受験の時点で、進学は決めていました。私の通っていた大学の情報科学科では、学部4年の研究室配属前に、各研究室の紹介を受けて先輩と交流できる合宿があって、その合宿に参加するとみんな大学院に進学したくてたまらなくなりました(全員そう思ったかは知りませんが、私は進学したいと思いました)。

院試を受けた頃は、「今就職しても私多分何もできないだろうな」「卒論だけだと研究向いているかそんなに分からなかったけど、楽しかったから研究続けたいな」という気持ちが大きかったです。

私は運良く環境に恵まれていたので、大学院進学に際して障壁は一切なかったのですが、実際にはそうでない環境に身を置いている人も多くいると思います。大学院に進学して研究をしたいと感じた人たちが、皆大学院に進学できるような世の中になればいいなと思います。

私は、大学生の時は、ソフトウェアエンジニアになろうと思っていました。実装力にはそれほど自信がなかったので、文系就職をしていた可能性もあります。大学院に進学していなければ、データサイエンティストになろうとは思っていませんでした。

バイト・インターン

情報系の学科の人は、プログラミングのバイトやインターンをする人が多いように思います。私はプログラミング系に限らず、バイトをしたことがありません。正確にいうと、学会や研究会の受付のバイトならしたことがあります。応募して受かったかどうかはわからないけど、やってみても良かったんじゃないかなと思うことはあります。家族はバイトする暇があれば勉強・研究しなさいとうるさかったのですが、そこを振り切って行かなかったのが良い子ちゃんすぎたなと反省しています。社会人になってから反省しても遅いのですが。体験型のインターンにはいくつか参加しました。

ハッカソン

ハッカソンは楽しくていくつか参加していました。みんなでわいわい分担して実装して一つのものを作り上げる楽しさを感じた一方で、無能感もかなり味わいました。自分が貢献したという感覚が一切味わえなくて、フロントエンドは苦手だなというのを感じました。苦手というよりは、自分よりも実力のある人が多いなと感じたという方が正確かもしれません。じっくり時間をかければできたかもしれないと思うものもありますが、スピードを要求されるハッカソンは私にとっては難しかったです。それでも当時は、楽しさを感じていたので、ソフトウェアエンジニアかアプリケーションエンジニアになりたいと思っていました。

Kaggle

修士1年の時にKaggleと出会いました。学会でお会いした方に「一緒にKaggleしてみない?」と誘われ、ゼロからコンペの参加の仕方を教えてもらったものの、研究に追われ結局ほぼ参加しないまま終わりました。この時に、データサイエンティストという職に興味を持ち始めます。データサイエンティストに興味を持ったきっかけはKaggleだったのに、今全然Kaggleをやっていないのはなんだか不思議です。当時も取り組んだというよりは、触れてみたという方が近かったと思います。

大学別対抗競馬予測コンペ

「データ分析のコンペをやるらしいんだけどやらない?」と誘われ、お題を知らないまま参加表明をしてしまいました。Kaggleはほぼ参加しなかったので、こちらでリベンジしたいという思いがありました。これは大学の人たちとチームを組んで参加したコンペでした。私自身もよくわかっていないのに、私が引っ張っていかないとというプレッシャーがあり、資料作りから頑張りました。今思い返しても、当時は何もわかっていなかったと思っています。データ整形が辛くてinput dataを作るまでに時間をかけすぎました。

このコンペをきっかけに、ソフトウェアエンジニアではなくてデータサイエンティストになりたいなと思うようになりました。

就職

D進はしませんでした。これは、研究はあまり向いていなそうだなと感じていたためです。また、働いたことがなかったので働いてみたかったのもあります。

正直、親のお金で暮らして結婚するまでニートをして、結婚してからは専業主婦をするという選択肢もありました。ただ、自分でお金を稼いでみたい、社会経験を積みたい、これ以上親に負担をかけたくないという気持ちの方が大きかったため、就職を選びました。また、今まで頑張って勉強や研究をしてきたのにそれを活かさず働かないのはもったいないという気持ちもありました。

別の選択肢として、就職して結婚して子どもが産まれたら、お仕事を辞めて育児に専念するというのを考えていた時期もありました。今はフルタイムかはわからないけれど、お仕事はずっとしていきたいなと思っています。

就活に関しては、特に面白い話はありません。部署別採用をしている会社のデータ分析系ポジションをいくつか受けて、内定をいただいたところに就職しました。

データサイエンティストとして女性だから困ったことは?

今のところないです。この話題は色々な方とするのですが、それは私自身が独身だからなのもあるかもしれません。運が良かったからなのかどうかはわかりませんが、セクハラ被害にもあったことがないです。

この話題は以下のポッドキャストでも取り上げられていました。

女性の多い職場

個人的な感覚として、海外の方が多い職場では、日本人ばかりいる職場よりも女性の割合が気持ち多いのではないかという気がしています。私自身は公用語が英語の会社で働いていますが、日本人に限定しなければ女性の技術職の方はそこそこいます。「英語しゃべれないと女性の多い職場を選択できない」なんて世界が早く終わりますように。転職したことがないので、実情はわかりません。

結婚...していない

この項目は元記事リスペクトで入れています。

独身です。絶賛婚活中です。昨年末はTwitter婚活というものをしていました。

ディスプレイの話

実は一人暮らしを始めるきっかけになったのは、ディスプレイでした。コロナ禍で完全に在宅勤務となり、ディスプレイを会社から貸し出ししていただいています。

実家にいた頃、ディスプレイを自室の机の上に置いていたのですが、「邪魔!部屋の景観を損ねる!」とものすごく嫌がられました。連日文句を言われ、仕事用デスクにディスプレイが乗ってるのをかっこいいと思うのは、当たり前の感情ではないのだなということを思い知らされました。文句言われても入手したもん勝ちなので、仕事という大義名分があって良かったと思います。

将来は、作業机にディスプレイを置いていても受け入れてくれる人と結婚したいです。

スタンディングデスクの話

一人暮らしを始めてから電動スタンディングデスクを買いました。私にとっては、仕事中に気分転換するための必需品です。これもまた、家族には大変不評でした。あまりにも男らしすぎて結婚が遠のくと言われています。また、机が大きすぎるとも言われました。電動の中ではおそらく一番小さいサイズを買ったし、このスタンディングで仕事も食事も全て済ませているので、ある程度の大きさは必要でした。これまた仕事という大義名分があって良かったと思っていることです。知ったこっちゃないのでもういいです。

将来は、スタンディングデスクをわいわい一緒に組み立ててくれるような人と結婚したいです。

おわりに

前編と比べて後編は、私自身が面白いと思うエピソードがほとんどなかったので、何を書こうかかなり迷い、執筆に時間がかかってしまいました。

別にディスプレイやスタンディングデスクは無くてもデータサイエンティストはやっていけるんですが、自分が男性だったら文句をつけられなかった気がしていて、ちょっとモヤモヤしていて書きました。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

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