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[米国株投資#2]コンタクトセンターとは何か?

今回は前回書いたCRMの記事を踏まえた上で、コンタクトセンターとは何か?について記事にしていきたいと思います。

自分自身$ZMがFive9を買収したとき、Five9って何や?コンタクトセンターって何や?という状態からスタートしたので、知識0の方も安心して付いて来られる内容になっているかと思います。0から自分が何を学んだか、皆さんと目線の高さを揃えながらお話ししていくのでよければ最後まで読んでいってください。

さて、それでは早速...という感じで本題に入りたいのですが、1つ皆さんに注意事項があります。それは、今回の記事は前回書いたCRMの知識を前提としているということです。当たり前のように知らない語句が飛び交ったりする可能性があるので、もしまだ前回の記事を見ていないという方は1度見てからこちらに戻ってくるか、この記事を読み終えた後にどんなことを言っていたのかと確認していただけると今回の内容が頭に入るかと思います。前置きが長くなってしまいましたが早速本題に入っていきましょう。

コンタクトセンターとは何か?

まず初めに、コンタクトセンターとは何か?というところから入りたいと思います。コンタクトセンターとは、企業と顧客を繋ぐ窓口のことです。例えば、Webサイト、コールセンター、チャットアプリ、メールなどがコンタクトセンターの一例です。

イメージとしては、こういうのとか

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右側に見えるチャットボットがコンタクトセンターだという認識でいてください。私たちが何か困ったとき、企業にコンタクトを取りたいときに使う手段がコンタクトセンターです。

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コンタクトセンターの役割

なんとなくイメージは掴めたところで、企業はなぜコンタクトセンターを設置するのか?ということについて考えていきたいと思います。

昨今はインターネットの普及により、消費者が他種多様な商品を選択できるようになりました。このことを企業視点で考えてみると、自社製品を買ってもらうのが難しくなっている、少しでも悪い点があるとすぐ他者製品に乗り換えられてしまうといった課題に変わってきます。企業が業績を上げるためには①新規顧客を獲得する②既存顧客を維持・拡大するの2つの選択肢があるわけですが、皆さんならどちらを選びますか?

前回の記事でも書きましたが、基本的には②の既存顧客を維持・拡大する方が簡単で、新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持・拡大するコストよりも5倍以上かかってしまうと言われています。つまり、企業にとっては②に注力した方が経済的合理性が高いということです。だから、CRMの中でも「顧客リレーションの構築」で使えるコンタクトセンターを導入しよう!という話になるわけです。

ちなみに、既存顧客を維持・拡大する上で大切になってくるのはCX(Customer Experience : 顧客体験)の満足度です。皆さんもネットで買った商品に不具合があって、カスタマーセンターに電話したら冷たく対応されたらまた同じ商品を買いますか?もうその店の商品を買わない。口コミで星1のレビューを書くなど、何かしらの行動を取ると思います。

企業側はこれを恐れています。CXが低下すると既存顧客のLTVが低下するだけでなく、悪い評判がネットや口コミを通じて拡散され、新規顧客を逃すことにもなるのです。こういったこともあり、コンタクトセンターというカテゴリーの中でもCXを最大化できるコンタクトセンターというのが求められているのです。

Five9のコンタクトセンターについて

さて、ようやく本題に入りたいと思います。Five9のコンタクトセンターってどういうものなんでしょうか?簡単にまとめたいと思います。

・さまざまなCRMと統合することができて、顧客の重要な情報を見ながら会話することができる

・顧客の行動履歴をAIが分析して、最適なターゲットに営業をかけることができる

・AI エージェントのフレームワークを多数用意していて、ホテルや病院の予約などの簡単な電話対応であれば自動化できる

です。これだけ見ても何のことかよくわからないと思うのでさらに掘り下げて紹介して行こうと思います。

Five9はSalesforce、Oracle、Zendesk、Microsoft、ServiceNowといったCRMベンダーと協業しています。なので、企業がこれらのCRMを採用していれば、Five9をそのアプリケーションに組み込むことが可能になります。なので、顧客に対して今どんな商談がどの程度進んでいて、過去に自社との間でどのようなやりとりがあったかなど詳細なデータを見ながら相手と会話することが可能になるのです。以下の動画を見ると参考になるかと思います。

これによって担当者は、あなたは誰ですか?何をいつ買ったんですか?といった質問をすることなく、スムーズに会話ができるためCXを向上させやすくなるのです。

また、コールセンターにはインバウンド(顧客から電話を受信する)とアウトバウンド(顧客に対して電話を発信する)という二種類のパターンが存在するのですが、Five9はアウトバウンドのサービスも提供しています。

アウトバウンドは要するにテレアポをかけたり、テレマーケティングを行うということなのですが、Five9はこれらを行うのに最適なタイミングをAIを用いて提案してくれます。Five9はこのサービスのことを"Predicting Dialing" と呼んでいます。以下のサイトに埋め込まれている動画を見ると参考になるかと思います。

最後にAI エージェントの話です。Five9は翻訳、自然言語の開発を強化していて、これらの技術を用いるとある程度自然なやり取りのできるAI エージェントを作ることができます。これを使う企業は一切コードを書くとこなく、フローチャートをドラック&ドロップで完成させるだけで良いのです。単純な判断はAIに任せ、問題点を細分化できた後に担当者と繋ぐことができるので人件費の削減や業務効率化に繋がります。以下のサイトに埋め込まれている動画を参照するとイメージを掴みやすいと思います。

Zoomの買収・シナジー効果について

最後に、ZoomのFive9買収におけるシナジー効果について考えてみようと思います。

じっちゃまの動画を昔から追っている人なら分かると思いますが、現在Zoomが力を入れているのはZoom Phoneという製品です。Zoom Phoneは側から見てもただの電話でしょ?という思うような製品であり、いまいちピンと来ません。企業なら尚更、いますぐに換えようとは思わないでしょう。

しかし、Five9を買収したことによってZoom Phoneの機能にFive9のシステムを統合することが可能になりました。これによって先程紹介した機能などをZoom Phoneに搭載し、より利便性の高い製品に生まれ変わることができるのではないかなと考えています。

このような付加価値をつけることができれば、企業も導入を考えやすくなるし、Five9のこれまでの導入実績なども背中を押す材料となりそうです。

また、以前Twitterでもまとめましたが、Zoomはさまざまなアプリ(TeamsやSlackなど)をシームレスに行き来できるプラットフォームを目指していて、それが社内活動や企業同士のマーケティング、営業活動などと密に関係しているのはとても良いことだと思います。ビデオ会議というZoom固有の価値を活かしつつズンズンズンと業績を伸ばしていって欲しいです。

最後に、このパートで書いたことはあくまでも私の予想ですが、個人的にシナジーを強く感じさせる買収だと思いました。初めはコンタクトセンターやCRMに関してもよくわかりませんでしたが、何となく見通しがつくくらいには勉強できて良かったなと思います。少し長かったですが、ここまで呼んでくださった方ありがとうございました。今後も米国株に関する情報を発信していくので良かったらTwitterとnoteのフォローをよろしくお願いします。


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