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2023年に向けて、これまでを振り返る (中)

どうも、Kabaddiです。

12月25日にCAROLAN'Sから発表があった通り、2023年はバンド結成10周年。
ライブに配信リリースに・・盛り沢山な内容でお送りする予定です。

現段階ですでに予定のボリュームが多いので、忘れないようにカレンダーも作りました。

セブンネットプリントで年明け1月1日の23時59分までダウンロード・印刷可能です。お近くのセブンイレブンでぜひどうぞ。(100円かかります)
年間カレンダーにしたので毎日見て毎日CAROLAN'Sのことを思い出してくださいね。

さてさて。
来年の10周年に向けて、これまでの9年間をゆっくり振り返ろう企画、今回は上中下巻の中です。

2017年

この年はいきなりバンドのライブ3連続から始まりました。
1月19・20・21日の3日間全部ライブ。
今思えば幸せなことです。ありがたい。

そして、この年から個人として弾き語りを始めました。
アコギ一本持って、たったひとりでライブハウスやライブバーに行くのが初めてて、物凄い緊張した記憶があります。
ひとりっきりのステージは思いの外広く、曲間の話し相手はメンバーではなくお客さんか、そうでなければ自分自身に向けた独り言になってしまう環境で、歌とギターだけの世界で表現することにだんだんと慣れていきました。

バンドとして、そして個人として表現の場をたくさん経験していくうちに、CAROLAN'Sというものと自分というものが少しずつわかってきたのもこの辺りだったと思います。
自分の中にCAROLAN'Sがあるという感覚と、自分ひとりだけでは到達できない作品も作り出せる場がCAROLAN'Sだ、という少し相反した感覚が芽生え始めた頃。

テンポよくレコーディングをして、2ndシングルのリリースパーティを5月に敢行しました。
来場者全員の手形をとって、それを重ねて発売するCDのジャケットを作る、という今思っても不思議な企画。

完成したジャケットはサブスクでも見ることができますので是非!

これも余談ですが、このジャケットの最も目立つイカリの中心にあるオレンジの手形はのちにメインサポートドラマーをお願いすることになるLusicaのもの。
存在感が違いますね。

6月からは毎週ライブをしながらリリースしたシングル曲を自分たちに馴染ませていきます。
初見のお客さんにCDを買ってもらえることも増えてきて、方向性というか、2016年にぼんやり考えながらアルコールの中に逃してしまっていた「CAROLAN'Sをどうしていくのか」「どうしたいのか」みたいな部分をしっかり考え始めていました。

8月にはMステのオーディション企画に参加。

結果としては成就しませんでした。
しかしながら、ツイートのリツイート数やいいねの数に比べて、ライブハウスで知り合いやお客さんに会うたびに「毎日投票してるよ!」という声をいただき、こんなに・・!という気持ちと、やっぱり現場にいなきゃわからないよな、という気づきを得たという意味では経験として正解でした。

そしてこの年も特別な経験をします。
有名メガネチェーン、パリミキの渋谷店でのライブです。

ロックンロールに造詣の深いオーナーの発案により数組のバンドが週替わりくらいのペースで演奏させてもらったうちのひとつ。
ステージではなくて売り場の片隅で、お客さんと同じ目線で演奏して踊って同じように音楽を楽しんでいるときに、「あ、これだな」という想いに至りました。

「あ、これだな」と思ったひとつのきっかけは、2017年の8月に訪れたライジングサン・ロックフェスティバル。
バンドで、ではなく友人たちとお盆休みを活用してのレジャー。
そこではさまざまなバンドがさまざまな音楽とリズムとビートとハーモニーでもって空間を彩っていました。

夜通し行われるロックフェスの深夜帯。
友人と行動を共にして感想を言い合うのに疲れていたこともあり、ひとりでビール片手に会場をふらふらとしていました。
そこには、鳴る音楽に対してあくまでオープンに、あくまで前向きに楽しもうとする人たちがいました。となりあって体をぶつけ合うわけでも、自分の存在を示すためだけのようなヤジを飛ばすわけでもなく、完全に個人の単位として音楽に向き合って、その単位の中で独立して全力で楽しんでいる。

これだ、と思いました。
独立して楽しめる空間。誰かが誰かに強要するわけでも、流行が後押しするわけでもない。個人が個人の単位として独立して受け取ってそれをバンドに反応として返す。わずかに揺れる体でも、バンドは感じ取って音楽にしてくれる。その信頼関係。
ひとつ、目指したい場所のおおまかな地図を手にした気分でした。

パリミキ渋谷店でのライブは、それぞれがそれぞれに楽しんで、「楽しんでいる」ということをバンドとオーディエンスが、オーディエンス同士がただ交換し合うという、ライジングサンで思い至った目指したい場所に近いところでした。

曲が流れている間は、バンドが演奏している間は、ギターのプラグを抜くまでは、少なくともその間だけは人間関係もなにもしがらみもなく、ひとりの人として音を楽しむ、そんな空間をこれからも作りたいと思いました。

翌週には恒例となったTHE JIVE NIGHT。
人間関係も何もかもひっくるめて突き上がるアルコールの満たされたグラスを今でも覚えています。
(この体験がのちに「酒をくれよ」という曲になりました)

11月には初めての遠征で関西へ。
体力的にも辛い2日間だったような記憶がありますが、終始楽しかった遠征でした。自分としてはライブパフォーマンスに焦点が当たっていた時期だったので、一挙手一投足がお客さんにどう見えてどう影響するかを考えながらライブをしていたような覚えがあります。

この年も12月は制作に入ってライブはお休み。
夏にライジングサンでのオーディエンスとして感じたことをバンドとして、演者としてどうクリアーにしてこれからにつなげていくかを思いながら
次の年の予定や目標を立てていきました。

2018年

この年は2016年、2017年とは違い年始からライブのない始まりとなりました。
制作に重きを置きつつ、レコーディングも合間に挟みながらのバンド運営でした。個人としては前年に引き続き弾き語りを続けながらレベルアップを図っていた時期です。

4月にライブ活動を再開し、ライブ会場限定の無料配布盤を配布開始。
いまはデッドストックとなっていますが、一部で人気の「さよなら、ここで」が収録されていたCDです。(今後の再録をお楽しみに)

5月のライブで今現在もライブの定番曲となっている「酒をくれよ」を初披露。今とは少し構成のことなる荒削りなものでしたが、前年にTHE JIVE NIGHTで感じた「ロックンロールと酒場で自由に踊る」というコンセプトをまっすぐに落とし込んで曲にしていきました。

そして7月31日、バンド結成以来のメンバーだったドラムが脱退。
バンドの方向性というか、姿勢の違いによるもので、これ以上一緒にバンドを続けていくことは困難、という判断でした。

オリジナルメンバーであり、スリーピースバンドのアンサンブルの肝であるドラムが脱退して、サポートドラマーを迎えての活動がスタートしました。

現在まで実に4年以上サポートを務めているLusica https://twitter.com/OrangeLusica(Break Up Street)と
スギモン https://twitter.com/sugi__moo     (The BillyYards,NAMAGOMI)にお願いをして、既存曲の洗い出しとそれぞれでの新曲の制作、ライブリハーサルを並行して進めていきました。

それまではオリジナルメンバー同士で作曲やアレンジをしたため言葉や文字にしていなかった感覚の部分や、曲に対しての考え方などをサポートメンバーに伝えてく中だったり、どうやってサポートメンバーに伝えよう?ということをマミーさんと話していく中で、メンバーふたりの中でぼんやりとしていたCAROLAN'S像がどんどんと明確になっていったのを感じていました。
それぞれの曲を、ライブでの演奏のひとつの「武器」としてだけ取り扱ってきていたのかもしれない、と気がつきました。

曲としての強度、アンサンブル、音量のバランスや音色への配慮、聴きやすさやキャッチーさとエッジのバランス。
作品としての完成度を冷静に考えながら、ライブでどう魅せていくか。少し引いた目線も持ちながら自分たちを見つめ直せたという意味ではものすごく重要な時期だったし、あの時期がなければ今に至っていないとも思います。

少し脱線しますが、やっぱり長く続けていなければ、いろんな経験をしていなければこの考え方に到達できてないことを考えると、バンドって長く続けた方が絶対にいいんだと思います。
自分がCAROLAN'Sに対してある種冷静に接していられるようになるまで5年もかかったことを考えると、それは長すぎるような気もしないでもないですが、それなりの時間や出来事が必要だったと今になっても感じます。
時間や出来事をしっかり吸収してアウトプットにつなげられる回路が出来上がるまでに時間がかかったという考え方もできるかもしれません。とにもかくにも、辞めなくてよかったです。

新体制移行後、サポートにスギモンを迎えてのライブを9月に、そしてLusicaを迎えてのライブを10月に行って、それ以降今日に至るまでずっとサポートはLusicaが務めています。大きな拍手をお送りください。

この年もライブ納めは早めに迎えます。
11月の初の長野遠征。

場所こそ初めての場所ですが、雰囲気やお客さんも含めてものすごいホームグラウンドを感じながらライブハウス全体で音楽を感じられた夜でした。
そして長野遠征時、ライブ終了直後にアナウンスしたのが翌年2019年4月の2nd E.P.リリースパーティー。
この時から数ヶ月後の告知をするようになっていたんですね。先を見据えたというか、自分たちも聴いてくれる・観に来てくれる皆さんも予定を立てやすいようにという考え方です。2017年に気がついた「独立して楽しむ」というテーマを主軸に据えていた頃から、予定の立てやすさそれすなわち独立して楽しめる準備、ということでは?と思っていた中で、サポート体制になってより一層バンド全体の予定を先んじて決めていく必要がでて自然とそうなっていった感じです。

ここから、初めてのサポート体制下でのレコーディングに突入します。
メンバーふたりが、サポートのふたりと密にコミュニケーションをとりながら、全体の仕上がりについてはメンバーが責任を持つというか、自分たちのこととして切実に冷静に見ていく必要がある、すごくいい制作・レコーディング現場でした。
特にマミーさんの、アレンジや構成に迷ったときのリーダーシップの取り方というか思いも寄らないアイデアの足し引きによって、曲の自由度がグッと上がりました。

失ってしまったものはあったけれど、ひとつひとつ整えながら、CAROLAN'Sは2018年を終えて2019年に向かいます。

今回はここまで

3年ずつで上中下巻にしようと思っていましたがこの2年分で前回くらいの文字数になってしまったので今回はここまで。
次回は新体制でのリリースパーティー、さらなるレコーディングと、2020年から始まるコロナ禍の頃の自分たちを振り返っていきます。

今日はこの辺で。

Twitter:https://twitter.com/KabadieCarolan 2019年9月より毎日更新継続中。日常の何かを切り取って考察や分析をしてみたり、提言したりしています。よければ読んで、よければスキを押して、フォローしてリアクションメッセージをご確認ください。