時には立ち止まり、振り返ろう
人は懐かしさが好きです。
それは、見えない先のことを不安に思う気持ちからなのでしょうか。
思い出には補正もかかります。
兄弟姉妹と些細なことで喧嘩したこと。学生の頃にしたくだらない話。前に付き合っていたあの子。
これらに苦い部分が含まれていても、人はしばしば良い思い出として回顧します。
この現象も、ストレスを感じないための防衛本能だと聞いたことがあります。
人間の脳や身体ってよく出来ているなあ。
なぜこの話をしたかというと、
Apple Musicで平成ヒッツというプレイリストを見つけてその名曲たちを聴いて、「懐かしさ」を存分に感じたからです。
記憶は枝葉のようになっているというのは有名な話ですが、それを顕著に感じる瞬間は昔聴いていた音楽を聴いた瞬間だと思うんです。
「小学6年生の時に聴いてたな〜」
「車でいつも流れてたな〜」
「嫌なことがあってへこんでた時に聴いてたな〜」
みたいに、聴いてた時期を思い出して、その時にこんなことあったなって連鎖的に思い出しますよね。
そしてそれらの一連の流れを一言でまとめ上げます
「懐かしい」とね。
「懐かしさ」は脳の健康に良いらしく、「回想法」といって昔を思い出させる写真や音楽、食べ物などを用いるものが、認知症やうつ病の治療法のひとつとしてあるらしい。
また、過去の記憶を詳しく思い出そうとしているときに働く脳の領域は、未来を予測する時や将来の自分を想像する時に働く領域と共通しているということも解剖学的に明らかになっているみたいです。
昔を思い出すこと、過去を見つめることは
停滞、あるいは後退ではありません。
人は懐かしさが好きです。
ストレスを感じたら、未来に不安を感じたら、最近うまくいってないと感じたら、よかったことだけを思い出して、やけに年老いた気持ちになりましょう。
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