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オーストリア人義父母と私。

Guten morgen. かぬしゃいです。
トップの写真は実家の近くの湖です。早く、緑が生えてこないかなぁ。

先週末はワクチンの副反応であまり動けませんでしたが、それでもオーストリア東部のブルゲンランド州にあるパートナー君の実家に帰省し、義父の誕生日会をしました。もちろん、私は一皿目のかぼちゃのスープで離脱…

義理の姉2人の家族も合わさった大人数パーティーの初戦だったので、華々しくデビューを飾りたかったのですが、残念ながら惨敗。
大好きなお義母さんのシュニッツェル(ミラノ風カツレツみたいなもので、ウィーンやドイツの名物)食べたかったし、おいしいビールも飲みたかったのに…。くぅ。

なお、義理母は料理がうまく、息子や孫だけでなく、義理の息子や娘の好きなものまでをたくさん作って待っていてくれます。
私の好きなものは、かぼちゃのスープとシュニッツェル。↓はかぼちゃのスープ。濃厚です。

かぼちゃの名前はHOKKAIDO(本当です)どうやら栗カボチャがオーストリアに伝わって、HOKKAIDOという名前になったようで。これにかぼちゃの種オイルを少々かけていただきます。

お義母さんの趣味は、裁縫とお菓子作りとガーデニングで、まさに典型的なオーストリアの田舎のお母さんです。
なお、彼女の作る料理とお菓子のおかげ(!?)で、パートナー君はかなりの巨漢になってしまいました。本当においしいんですが、カロリーが異常なレベルなんですよね…涙。

で、彼女と私は、ちゃんとした会話ができません。なぜなら、私のドイツ語が赤ちゃんレベルで、お義母さんの英語は0だからです。
ただ、単語と単語で会話ができますし、お義母さんはロシア語の単語も時々理解できます。なので、まぁなんとかなっています。
いつも昼食後は二人で1時間ほど家の近くを散歩するのですが、楽しそうにしてくれているので、なんか私もほっこりします。

お義母さんって私にけっこう優しいのですが、その理由は彼女の生い立ちにあります。彼女はブルゲンランド州にあるクロアチア人の村の出身。ゆえに、ちょっとだけ普通のオーストリア人とは外見が違います。(っていっても、外国人の私にはそこまでわからないのですが)

地図出典:Wikipedia

彼女が小さいころは、少し差別があったようで、その負い目もあって自分の子供にもクロアチア語を教えませんでした。
また、今、住んでいる村の催し物で演劇をする際も、ほかの人と違う出で立ちだからと、アジア人の役をさせられたりしていたようです。
気の強い彼女のことなので笑顔で乗り切ったとは思いますが、やっぱり悲しかったのかな、と思います。

もちろん、彼女はオーストリア生まれですし、ドイツ語もネイティブです。そもそも、彼女の祖先は何百年も前にその村に来たわけですし、ブルゲンランド州自体も100年前までは、ハンガリー領だったので、こういった民族のミックスはあって当たり前です。

なので、壮絶な人種差別があったわけではないはずですが、それでも、姑からの嫌われようは目も当てられなかったと息子であるパートナー君は言っていました。

そいういう、「よそ者」の経験をしたからこそ、私にも優しくしてくれるんだろうな、と思い、複雑な心境ではありますが、とにかく義理の母には感謝しています。

で、お義父さんはというと、THE 真面目な英語教師。ただ、そんな真面目な彼もお義母さんに一目ぼれして、すぐに結婚を決意したそうです。
そこで、壁になったのが親戚からの反対の嵐。
彼の家や親戚は公務員が多く、THE真面目一族。故に、クロアチア人の村の農家の娘を嫁に迎えるなんてのは言語道断だったようです。

しかし、お義父さんはめげずに説得をし、結婚を勝ち取ります。

それから粘り強く説得を続け、お義母さんの地位向上を実現。
彼女のことを嫌っていた姑も、最後は受け入れ、お義母さんも献身的な介護をしました。(姑は2019年に他界しました)

そのような経験もあって、息子が遠くのアジアの国から嫁をもらうということも割とすんなりと受け入れることができたのかなぁと思います。
お義父さんはある種、新しいことをすることが好きな開拓者なのかもしれません。今は文字通り毎日家でゴロゴロしていて、お義母さんに怒られていますが…笑

ということで、今は平穏な空気が家中に流れています。
でも、平穏って綱渡りをしているときみたいバランスを取りながら続けていくものだと思うので、今ある出会いに感謝し、一日をバランスをとりながら着実に生きていこうと思っています。

そのために、私はこれからちょっと遠くの韓国ショップまで遠征♪
今日から年間交通定期券が使えるので、さっそく利用して、みりんとごま油買って、おいしい日本食を作って、栄養と精神のバランスを整えます。

それでは、また次回!

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