俺の人生の振返り 1-4



地元では名の通っている企業に就職が出来た。


史学系の大学が本当は受かる企業ではないのだが、やはり学歴がものを言ったのだろう。

しかし、嫌々ながらの就職だった。

学生時代のノリが抜けず、良くヘマをし、体育会系気質の先輩からお説教を受ける。


挨拶忘れようもんなら、態度が悪いと小突かれたし、蹴りも入れられたりした。

(あれ、正当防衛で、やり返してケガでも負わしちゃったら警察沙汰にでもなっていたかしら)


因みに、就職するとき親族の財産目録を出しての就職だった。
(親父は、このことに対して、心底怒っていたけど、今でもこの悪習続いていんのかな)

なので、辞めたら親族の顔に泥を塗るという事にもなる
自分の人生牢屋に入れられている感覚だった。人生終わったと本気で思った。


この時、同時に、地元の消防団や祭りの青年団に入っていた。
・・・でも、この時自分をイジメた連中も当然居るのよね~
不器用ながらに頑張ったが・・・・・・

「工事現場にもテメエみてえに現場で使えないヤツ居るわ」

「そういうや、お前小便舐めていたよな」


である。・・世界って本当に残酷、東京に居た時とは雲泥の差だ。
大学時代にいい思いをしたのが、何かの間違いで、それを償うのための
天が与えた罰だろうかと思った。


もう一度戻りたい


しかし、自分は一人息子で長男だ、家を継ぐものが居なくなる。


妹が二人いるのだが、今後の進路で良く喧嘩沙汰になった。
上の妹には、こう言われた


「私は中っ子だから、やりたいことも十分に出来なかった。
お兄ちゃんが都会の大学に進学していたから学費もなかったしね」

「皆我慢しているんだよ、お兄ちゃんは自分勝手だ」

と。

・・・そんな厳しい環境の中でも、どこかで夢を追うという感覚を忘れなかったのだろうか。

高校時代の仲間を始めとした人たちと社会人のアマチュア劇団を立ち上げ
地元の演劇祭に参加することになった。ここで結果を出しても何にもならないことは分かっていたが何かをしなければ、自分がどうにかなってしまいそうだった。


それはそれで楽しかったのだが・・・しかし、ここでも自分は周りとトラブルを起こす。

どうも、俺の立ち振る舞いが気に入らない人がいるらしく、
それが劇団の和を乱すことになったらしい。


曰く


「お前は物事の好き嫌いが激しい、だからそれが凄く顔に出るのが不快」


とか

「ものの言い方がきつ過ぎる、聞いていて不快」


とか・・・・・・・・思い当たることがないではない、
今は少し緩和されたようだが、俺はどうも喋っていると顔が
麻生太郎じゃないが、口が歪むクセがあるらしく、それの
事を指していたのでは・・・・と今だったら思う。


それでも・・・・ねえ、大学時代にはそんなこと一言も言われなかったよ。

バイト先の店長にも可愛がられ、「お前はそのままで居て大丈夫だ」とか言われ
嬉しかったよ。

それが、さあ・・・・・何なの!?


何でやることなすこと裏目に出るんだろ。神様、俺は前世で何かしました??

・・・このままここに居たら、人生がめちゃくちゃになる・・・・。


妹には本当に悪い、両親にも・・・この家俺の代で終わることになるかも
しれないけれど・・・・・・・・・俺の人生は俺のものだ!夢を追おう!!


27歳になった春、俺は再び東京の土を踏むことになった。


しかし、今に至る20年間、想像もつかない未来が待っていることを
この時の俺は知る由もなかった・・・・・・・・。     

(俺の人生の振返り 2に続く)


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