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何故、家族主義経営がいいのか?

<2,230文字>

昨晩は、妻と
『好きなもの』について話していて
 
いつしか
エヴァンゲリオンの話題になりました。
 
 
と言っても、
妻はあまり見たことがなく
わたしがいかにその作品が魅力的かを
とうとうと語ったのであります。
 
『零号機のフォルムがよくてね〜』
 
『えっ? 綾波レイじゃないの?』
 
『うん。そこはあんま興味ない」
 
『・・・』

 
人の好みはそれぞれです 😃

あらためまして

時代の迷子をやさしくみちびく
人を大切にする経営道の地蔵こと
スギオカです 😊
 
 
さて、
エヴァンゲリオンはいいとして・・・
 
 
今回は『家族主義経営』について
解説してみたいと思いますが、
最初に指摘したいのは語感です。
 
 
この名称には
いろいろと矛盾があるというか
モヤモヤするものがありますよね?
 
 
というのも
実際に血のつながりがあれば
それは家族(主義)経営ではなく
『家族経営』だからです。
 
つまり
本当の家族ではない人たちよる
『家族のような経営』
が、家族主義経営なんですよね。
 
 
そして、
さらにひねくれた突っ込みを
入れるなら
『家族って本当にいいものなのか?』
という疑念があります。
 

幸いに、というか
一定の努力と工夫の上に
わたしは現在
とても和やかな家族/夫婦生活を
おくることができています。
 
が、一度離婚をしていますし
わたしの父母も祖父母も
言い争いの絶えない夫婦でした。
 
そのあたりの顛末は
『家族の肖像 前編/後編』
というマガジンにつづったので
もしよかったらご覧ください。


ともかく
実体験を踏まえて言えば
『暖かい家族』のリアリティーは
25%くらいなわけです(苦笑)
 
あんまり高くないんですね。
 
 
ですから
『家族主義経営』の強さは
『正義は必ず勝つ』というよりも
『正義は必ず勝ったらいいよね』
くらいの感じかな、と思っています。
 
 
まぁ、実態はどうあれ
言葉としての『家族主義経営』
暖かい集団のイメージですね。
 
概念自体をひっくり返すと
話がまったく進まなくなるので
まずは、その前提で続けましょう。
 
 

ただし、
日本人であるわたし(たち)が
家族主義経営を
善いイメージで捉えているとしても、
『普遍的なのか?』と言えば
やはり、そうではありません。
 
そのことをわたしは
デンマークの幸福度を調べる中で
強く感じました。
 
 
2012年に発表が始まって以来
北欧諸国は常にこのランキングの
上位にいます。
 
統計としての問題は
いろいろとあるでしょうが
ひとまず『幸せそうな国』
見えますよね > 北欧諸国
 

で、わたしは
『じゃぁ、真似できるところは
 真似すればいいじゃん』

と思ったんですが、
 
あらためて調べてみると
たとえばデンマークと日本では
雇用に対する考え方が
まるで違っていたのです。
 
 
デンマークの企業は
『家族主義経営』どころか
むしろ転職を推奨しています。
 
離婚と再婚に寛容なのです 😊
 
 
簡単に言えば
適材適所を会社の中だけでなく
社会全体の中で探せる仕組みに
なってるんですね。

そのための社会制度が
整っているということです。
 
企業を『家』的にするのではなく
国家が『家』なのだと
言えるでしょう。
 
 
整理すると
日本における家族主義経営が
国家:冷たい/会社:暖かい
という図式なのに対して
 
デンマークは
国家:暖かい/会社:冷たい
わけです。
 
さらに言えば、アメリカは
国家:冷たい/会社:冷たい
感じでしょうか。

『成功は個人で勝ち取るもの』
という考え方が、とても強いですね。
 
 
つまり
日本の『家族主義経営』というのは
アメリカ的な競争社会をモデルにしつつ
 
『いやいや、それじゃ悲しいじゃん』
という、日本人的な浪花節感性が
花開いた結果と言えるのです。
 
 
誤解のないように記しておきますが、
わたしは家族主義経営を
善いものだと思っていますし
実情を前提にすれば
リアルな善後策だと考えています。
 
ただし、くり返しますが
『普遍的』ではないんですね。
 
しかも
技術革新の著しい21世紀においては
限定的な幸せ感とも言えます。
 
国家全体として見れば
人財の有効活用が
果たされていないからです。



では
どうしたらいいと思いますか?


たとえば、デンマークのように
社会全体のセーフティーネットを
整備することで人財の流動性を上げる
道筋もあるでしょう。
 
しかし
そのためには
税制を根本的に変える必要があります。
 
『不可能』とは言いませんが
圧倒的な時間と労力が必要です。
 
何故なら、税制を変えるには
国民全体の認識と指向を
大きく改めなければなりません。
 
 
手っ取り早くて現実的なのは
やはり企業内改革ですね。
 
その鍵を握るのは、経営者です。
 
経営者が従業員を大切にして
彼・彼女の意欲と能力を
十分に発揮させることができれば
各自の幸福度は上がります。
 
 
逆に言えば
デンマーク的な仕組みも
唯一の正解ではありませんから
日本全体でその動きをつくれれば
日本独自の幸せモデルに
なっていくでしょう。
 
 
  
早く行きたいなら一人で行け
遠くへ行きたいならみんなで行け

みんなで行くには進め方が大切です 😊
 
 
わたしがご案内している
『人を大切にする経営道』
笑顔で遠くに行ける道です。
 
『術』は、極めた人だけを救いますが
『道』は、踏み出した人すべてに
希望をもたらします。
 
 
特に『理念かるた』
ものづくりを通して組織の一体感を育てる
チーム・ビルディングの通行手形です。
 
 
理念かるたについて
ご興味持っていただけた場合は
こちらのページをご覧ください。


また、デンマークの幸福度に関して
ご興味を持っていただけた方は
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