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ゴール_4:多様性への希望

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前回(ゴール_3)は、ナポレオンを原型とする、ヒーロー/英雄が持つ魅力と危うさにふれました。
それらは同時に『革命』というムーブメントが持っている、高揚感と矛盾に重なっていきます。
というのも、強い敵との戦いは、それがどんなに正しく見えようとも、いや、正しく見える場合にこそ『否定』をエネルギーにしているからです。

一方だけでは、戦いは起こりません。
互いの存在を否定する戦場を欲しているのは、他ならぬヒーローなのです。


わたしたちは、日々、多くのヒーローを目にしています。
かつてほどではないにせよ、勧善懲悪のドラマやマンガは今でもつくられていますし、スポーツ選手や格闘家も多くの人にとってのヒーローです。
多くの場合、勝利は溜飲を下げる清涼剤となります。

もちろん、その状況を全面否定するつもりはありません。
わたし自身、かつてはそうした感覚にドップリはまっていましたから、危うい点がわかったからと言って、偉そうにはしたくないんですね。
禁酒や禁煙に成功した人が、鬼の首を取ったようにお酒や煙草を悪く言うのは、いかがなものかと思います。

何より、『善を勧める』こと自体はやはり尊いですから 😊

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現在の日本の文化がいかにしてつくられたかを、ルネサンス以来の大きな流れの中でひもときます。

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