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ゴール_3:ヒーローの原型

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前回(ゴール_2)は、レオナルド・ダ・ヴィンチが確立した『線的遠近法』が、いかに画期的だったかを共有しました。
それは、単なる絵画技術ではなく、人々の意識にまで作用する、極めて魔法的なメソッドでした。

というのも、線的遠近法は過去や未来のヴィジョンを実在感たっぷりに見せてくれる希望の技であると同時、エヒラルキーを強化する抑圧の術でもあったからです。


当初、その技術は『キリストの奇跡が本当にあった』ことを信じさせるために使われていました。
今、わたしたちはたくさんのドキュメンタリー映像を目にしますが、それらはカメラによって撮影されていますから、同じく線的遠近法の原理を使っています。
かつては、その役割をもっぱら絵画がになっていたわけです。

リアルで劇的なキリスト教絵画が、たくさん描かれました。

カラヴァッジョ『聖マタイの招令』

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現在の日本の文化がいかにしてつくられたかを、ルネサンス以来の大きな流れの中でひもときます。

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