簡略化という怠惰

こんにちは
はじめまして、ケイです。

皆さんは普段、略語を使いますか?
「エモい」「ヤバい」「パない」…少し思い浮かべただけでたくさん出てきました。
私は最近の流行り言葉に疎く、普段からあまり使う方ではないのですが
それは『最近の言葉がわからない』という理由よりも
『言葉の定義域が広すぎる』という理由での苦手意識が大きいです。

ちなみに、これからするお話は私個人のSM観なので
これが絶対に正しいとか、それ以外は間違っているとか、そういうものでは無いことを予めご了承ください。

実は私、SMにも同じようなことを思っています。
「犬になりたい」というそこのあなた。
本当ですか?
番犬として一日中庭に繋がれていたり。
あるいは熊などの大型動物と戦ったり。
誰もいない、うだるように暑い部屋で主人の帰りを待ったり。
一口に「犬」と言っても犬種や役割は様々です。
それでも共通点はいくつもありますね。
・四足歩行であること
・飼い主がいること
・人語は話せないこと
・排泄や食事をするのに飼い主の手が必要なこと。

つまり、あなたの「犬になりたい」というのは
人語を話さず、おなかが空いても病気になってもそのことを伝えられず
常に四足歩行で、一日30分の散歩以外はずっと監禁され
家にいる間は狭いケージに閉じ込められ、ネットフリックスもYouTubeもない。
そしてたまに熊と戦う。
…最後のはさすがにふざけましたが、それまでは本気です。
これが私のイメージする「犬になりたい」人の姿です。
ね?きっとあなたのイメージと大きく異なるでしょう?
「奴隷にしてください」「虐めてほしいです」「飼ってください」…
日々、このようなメッセージを頂くことが多いのですが
ほらね?あなたも、簡略化することがいかにディスコミュニケーションを生むのか、なんとなくわかってきたでしょう?

そもそも、人間の感性や感情、伝えたいことは元々言語の形をしていません。
だから、毎回一度「言語」というを挟む必要があります。
しかし、感情の言語化やその逆の作業は人によって個人差が出ます。
受け手の語彙力、想像力、色眼鏡…様々な事象に影響されるからです。
なので、初めに伝えたかったことは相手に届くころにはもう別のものになってしまうと言ってもいいでしょう。(下図)

言語を介したコミュニケーションの図


だから私は
貴方の思いが
貴方の考えが
貴方の熱量が知りたいのです。


お昼間は一緒にランチ。カフェで美味しいパスタセットに舌鼓を打って。
そのあとはのんびりお散歩。テイクアウトのコーヒーを持って、ベンチでお話しするの。職場の愚痴を聞いてもらったり。
夕方になったらホテルに行く。
着いたらすぐに服を脱いで、一緒にシャワーを浴びて
泡風呂で年甲斐もなくはしゃぐの。
それからベッドでは…
まずは乳首責め。服の上から…徐々に脱がして…
「あら、また敏感になった?」なんて言いながら執拗に乳首を責めるご主人様。
次はアナル。
ご主人様の細井指を、白いニトリルグローブ越しに感じる。
あっという間にフィニッシュ……


そんな貴方の妄想、とっても素敵です。
「奴隷にしてください」なんて言葉じゃ全然物足りない。
貴方は何が好きで、どんな考えで、何を思っているのか。
1%だって伝わっていない。

だから私に教えてほしいんです。
横着せずに、まっすぐのあなたの気持ちを。
いつでも待ってるからね。


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