読み書きのように上手に絵が描けるようになりたい!

皆さんは自分が描いた絵に自信がありますか?

ちなみに私はあまり自信がありません。

第三者相手に伝わらないほど下手ではないですが、noteやpixivなどのサービスを通じて公開できるレベルではないかなと自分では思っています。

そんな私が今日、紹介する本はこちらです。

こちらは1979年に初版発行され、現在では全米200万部超の世界的大ベストセラーとなっているデッサン技法書(現在は第4版発行)です。

著者であるベディ・エドワーズさんは絵を写実的に描くことは自転車の練習と同じように学んだり、教えることができる技能であると主張しています。

そして、そのためには①デッサン中に左脳の働き(Lモード)を抑えること、②脳の使い方を右脳の働き(Rモード)に転換してデッサンすることが重要となります。

本書では上記2点を実践するための具体的な手法について紹介し、さらに上達するための技法として下記の5つの知覚技能について紹介しています。

・エッジ(「共有された」輪郭線)の知覚

・スペースの知覚

・相互関係(遠近法とプロポーション)の知覚

・光と影(「明部と暗部」ともいう)の知覚

・全体(ゲシュタルト、「ひとつのまとまり」としての対象物)の知覚

以上が本書の概要です。

ここからは私の感想です。

後半の内容は難しかったですが、前半の内容は非常にわかりやすく興味深いものでした。実際に私も本書に記載されていた右脳の働きを抑える方法を使用してデッサンに挑戦してみたのでその方法を使用して私がスケッチした絵を載せてみます。

ちなみにスケッチしたのは本書の中で紹介されていたパブロ・ピカソ作「イゴール・ストラヴィンスキーの肖像」です。

通常の方法でスケッチしたものと本書で紹介されていた手法を用いて記載されていたものを順番に載せます。

【通常の方法でスケッチ】

通常方法で模写

【紹介されていた方法でスケッチ】

特殊方法で模写

以上です。

ちなみに私は紹介されていた方法でスケッチしたものの方が細かいところまで記載出来ているのでうまく描けているのではないかと私は思っています。

本書の独自性は前半部分の左脳の働き(Lモード)から右脳の働き(Rモード)に転換してデッサンするための具体的な手法の提案となぜ読み書きが満足にできる人の中に絵を描くことだけは苦手な人がなぜ一定数存在するのかの詳細な分析にあります。

一般的なデッサンについての本だと「どうすればうまく描けるか」を追求することは多いのですが、「なぜうまく描けないのか」を論理的に追求することはあまりないのでベストセラーだけあって希少性が高い本だと思います。

絵を描くことに対して苦手意識が強いけど、改善したいと日ごろ感じている人や絵を上手に描くことをあきらめてしまった方などは、紹介されている手法を試してみると上達できる可能性があるので本書に目を通してみることをおすすめします。

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