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社内アンケートを取る:実施ポイント編

昨今は、CX(Customer Experience)だけでなくEX(Employee Experience)も大切であるとよく耳にしますね。

EXとは簡単にいうと社員が会社に満足しているか?の度合いのことです。

会社は財務状況について把握するのは得意ですが、もう一つの資本である人材の状況を把握するのが苦手です。

それを定量的に測るには社員満足度アンケートを取ることです。

管理職としては恐怖もあるでしょうが、会社の健康状態を知るためには大事な指標の一つです。

今回は社員満足度調査を行うさいのポイントについてご紹介します。


匿名で実施する:

「氏名を書かないと問題点の深掘りができない」という意見も目にしますが、そもそも名前を書いた上で正直な満足度が書けるでしょうか?

いくら上司が人事評価には影響しないといっても、そうそう正直に書けるものではありません。

会社としては正直な意見を聞くことが最も重要です。

必ず匿名で実施しましょう。



部署名は記載してもらう:

部署によって仕事内容も違えば繁忙期も異なります。

そのためストレス度合いも部署によって異なって当然です。

また、部署名を記載せずに全社一緒くたにしてアンケートを取ってしまうと、何が問題でアンケート結果が良かったのか/悪かったのかの分析ができません。

部署名は記載してもらうようにしましょう。



年齢/性別/入社時期を記載してもらう:

年齢や性別によっても満足度は異なります。たとえば、

・女性の満足度は高いが男性の満足度は低い
・40代以上は満足しているが30代以下の満足度が著しく低い

などを、部署や入社時期と合わせてカットして分析すると、見えてこなかった人員配置の問題や、上司との相性などが見えてくる場合があります。



在宅勤務かオフィス勤務かを記載してもらう:

昨今100%在宅勤務者もいれば、週に数日のみ在宅だったり100%オフィス勤務のままのメンバーもいます。

オフィスか在宅かによっても満足度は変化します(ちなみに私の職場は相対的に在宅勤務者の方が満足度は高い結果でした)

また単純に勤務環境が違うということだけではなく、上司とのコミュニケーションのとりやすさ/パソコンの操作環境なども満足度に影響します。

今後コロナが終息した後も取り続けることで、面白い結果が取れる可能性もありますね。



前年比較レポートを作成する:

社員満足度調査は ”アンケートを取ること” が目的ではありません。

会社の財務状況を分析するのと同様に、人材の状況を分析し、今後の改善の材料することが目的です。

そのためには前年や例年の結果と比較し、結果を分析することが重要です。

「分析に使っている時間なんてないよ!」という場合でも、部署ごと/要素ごとの数値比較であればExcelに落としてPivotを組めば半日程度で結果は出せます。

そこに簡単な所感をつけて Power point などでレポートを作る程度であれば1日あれば十分に作ることができるはずです。

必ず実施しましょう。



社員全員に結果を共有する:

上記で作成したレポートは、そのまま全員に共有しましょう。

アンケートを取るだけ取って公開しないと「隠蔽体質だ!」などと余計な詮索が飛び交います。

良い結果であっても悪い結果であっても、必ず結果は公開し共有しましょう。

結果を共有することで、部署レベルのリーダーは自発的に改善に向けて動いてくれることもあります。

怖がらず結果を共有しましょう。


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社員満足度調査を行うと、結果によっては改善施策が必要になり余計な仕事が増える!という理由であえて実施していない会社もあります。

しかし満足度を向上させることは余計な仕事でしょうか?

長期的に会社を継続させたいのであれば、ここも定量的に測っておく必要があるのは明白はずです。

もし本当に改善策まで実施する余裕がなくても、継続してアンケート結果を蓄積することで見えてくることは必ずあります。

次回は具体的なアンケートの取り方についてご紹介しますね。

是非参考にしてみてくださいね。


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