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「金の斧と銀の斧」寓話が教える教訓/風の時代の生き方

【概念を変えて思考する力を身につけるために】
寓話「金の斧銀の斧」から見る人が学ぶべき教訓や、概念を外した考えかたをお伝えしたいと思います。
この寓話からどのような解釈が生まれるでしょうか?
人間の感性を高める客観的な思考を身につけられると思います。


<あらすじ>
正直なきこりが斧を川に落としてしまい嘆いていると、神が現れて川に潜り、金の斧を拾ってきて、きこりが落としたのはこの金の斧かと尋ねた。きこりが違うと答えると、神は次に銀の斧を拾ってきたが、きこりはそれも違うと答えた。最後に鉄の斧を拾ってくると、きこりはそれが自分の斧だと答えた。神はきこりの正直さに感心して、三本すべてをきこりに与えた。それを知った欲張りな別のきこりは斧をわざと川に落とした。神が金の斧を拾って同じように尋ねると、そのきこりはそれが自分の斧だと答えた。しかし神は嘘をついたきこりには斧を渡さなかった。欲張りなきこりは金の斧を手に入れるどころか自分の斧を失うことになった。

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一般的に教訓とされている意味
「正直であることが最善の策であるという教訓を教えてくれている」と一般的には解釈されています。
けれど、この物語には教訓となる大きなテーマが二つあります。
それは「選択」と「欲」です。

多くの人は白か黒かと聞かれた時、ふたつの選択肢から選ぼうとします。
概念の一つですね。

童話だと、ちょっとイメージしにくいので違うシュチュエーションを用意します。

選択をテーマとしてわかりやすく例えました。
二人の青年がコンビニのくじ引きに当選して二つの景品のいずれかがもらえることになりました。

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ここでA君とB君は選択の岐路に立ちます
A君
ぬいぐるみはさすがにいらないな。だからペンをもらおう。
B君
ペンは家に余ってるしなぁ。
ぬいぐるみは、周りに欲しがる人はいないし、いらないかなぁ

A君がペンを選んだ理由は
「ぬいぐるみはいらないから」という理由でした。ペンが必要だったのでも、ぬいぐるみが欲しかったのでもありません。
ただペンかぬいぐるみかと聞かれたから、もらってマシな方を選んだわけです。
一方B君は
自分に必要か必要じゃないか?と考えました。
「タダだから貰っておこう」「誰か欲しい人いるかもしれない」と言う考えもありません。これは自分の頭で、合理的で客観的に考えた選択でと言えます。

言いたいのは、人は常に二者択一で考える概念があるということ

この寓話の教えは、人は常に二者択一をいう概念で考え、より善い選択肢を選ぼうとしないことを教えてくれています。
金の斧か銀の斧か鉄の斧でもなく、「自分は落としていない」という三つめの選択肢を想像できる人。
もっとできる人はさらに選択肢を広げます。
4つ目から他者への奉仕
5つ目はシステムそのものを
変えようとする人になります。
4つ目からは成功者の思考とも共通しています。

もう一つのテーマ「欲」
この寓話に出てくる正直者のきこりは、正直に話しているのではなく、聞かれたことをありのまま話しているという事にお気づきでしょうか?

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A君が歩いていると、知らない男性がA君に「これは君の自転車かい?」と聞きました。
A君は自分のではないので、「違います」と答えました。

終わり。


このように、きこりも同じで、”聞かれたことをありのまま話した”に過ぎませんよね。
このありのあまま話したということが、「正直者の話し」になっています。

この寓話から学ぶとしたら、自分の欲しいものを手に入れるためにありのまま話さず、自分の都合のいいように人話してはいけない、という欲のお話。

いつも自分の胸に手を当てて、考えなければいけなかったんですね。

<この寓話が伝えていること>
1、ありのままを話すことと正直さのはきちがえ
2、この斧の話が神のトラップだとしたら、落としていない人にも同じことを聞くことがある。
3、愚かな人間には、当たり前のことをさせるにも、それがあたかも特別かのように褒めなければならない時がある。
4、人はいつも何を選ぶのかを試されている

欲深いきこりは、自分の欲のために
嘘をつき、金の斧を手に入れようとしました。
このように、人は時にその小さな欲のために
嘘をつき、自分が有利なように人に話し、
策を講じて目の前にあるものを
自分の物にしようとします。
それがこの物語の「欲」をテーマにした
教訓なのではないでしょうか


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