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心穏やかに仕事する、時間管理術×7

前回、「心穏やかに仕事する秘訣×7」というnotを書いたのですが、今日はその続編です。

前回のnoteをまだご覧になっていない方は、ぜひ以下よりお読みくださいね。

さて今日のテーマは、「時間管理術(タイムマネジメント)」です。

私は以前から、時間管理やタイムマネジメントが好きで、中学2年生くらいから手帳を使ったりしています。

これまでの仕事を振り返ってみると、時間管理が上手になったことで、より心穏やかに仕事できるようになった実感があります。

時間管理(タイムマネジメント)は、とても大事なビジネススキルの1つです。

そこで今日は、私が普段実践している、時間管理術をご紹介します。


(1)仕事の予定は後回しにする

あなたは、パーキンソンの法則をご存知でしょうか?

【パーキンソンの法則】

仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する。

簡単に言えば、「時間があると思っていると、その時間も全部、仕事に使ってしまうよ」ということです。
言葉を変えれば、「時間があいたら、家族と過ごそう」と思っていても、そんな時間は一生あかない、ということです。

だからこそ、スケジューリングのときには、プライベートの予定から先に入れるのです。

例えば私は、以下のような予定を先に決めてしまいます。

  • 家族と夕食を取る

  • 長男のサッカー試合の応援に行く

  • 読みたかった本を読む

  • ジムに行く

そして、空いた時間で仕事するように、仕事のスケジュールを入れていきましょう。

こうすることで、自然と仕事に締め切り時間が設定され、仕事の生産性も高まります。

※脳には、「終末効果」という機能があり、締め切り時間が迫ると、生産性が高まるのです。

フィンランド人は、16時で仕事が終わる

世界幸福度ランキングで、何度も1位に輝いているフィンランド。
フィンランドでは、16時に仕事が終わるのが一般的で、それ以上残業していると「仕事ができない人」と思われてしまうそうです。

(ちなみに、フィンランドの一人あたりGDPは、日本の1.25倍。生産性も高いことが分かります)

フィンランドでは、仕事と同じくらい、家族や個人の時間を大切にする文化があります。

仕事後は、家族と過ごしたり、ランニングしたり、趣味の時間を楽しんだり。

仕事以外の時間も大切にするからこそ、仕事の生産性も上がっている、素晴らしいお手本ですね。

【家和万事成(いえわして ばんじなる)】

禅語の「家和万事成」は、「土台がしっかりしているからこそ、全てが上手くいく」という意味です。

家庭は、人生の土台。
だからこそ、最優先してスケジュールに入れましょう。

ちなみにマザー・テレサも「(世界平和を思うなら)家に帰って、あなたの家族を愛してあげてください」と話しています。
家族の大切さを、あらためて実感する一言ですね。

(2)翌週のスケジュールを決めておく

不安の原因は、「先が見えていないこと」にあります。

例えば、目の前に草むらがあって、なにかガサゴソ動いている。
そんな状況だったら、不安ですよね。

「蛇が飛び出してくるんじゃないか?」「凶暴な犬が隠れているんじゃないか?」
不安がどんどん大きくなっていきます。

しかし、実際に見てみたら、可愛い子猫がいた。
すると、不安は一瞬で消えてなくなりますね。

このように、不安は「見えないから」起こるのです。

であれば、見える化してあげればいい。

仕事のスケジューリングには、「不安を安心に変える」効果があるのです。

私は、毎週木曜日に、翌週のスケジュールを決めるようにしています。
来週のスケジュールが分かっていると、安心できて、土日も家族と心穏やかに過ごせます。

「段取り8部、仕事2部」という言葉もありますが、事前にスケジュールを決めておくのは、効果絶大です。

とある研究によると、「いつ」「何を」するか?がスケジューリングされていると、その行動を達成できる確率が300%アップする(つまり3倍)そうです。

目の前の仕事を手当たり次第に片付けるのではなく、先を見える化しておきましょう。

【汝は十二時に使われ、老僧は十二時を使い得たり】

禅語に、「汝は十二時に使われ、老僧は十二時を使い得たり」という言葉があります。

「時間に追われるような生活ではなく、時間を管理することが大切だ」という意味ですが…
同じ時間でも、「仕事に追われているのか?」「仕事を追っているのか?」で、気持ちは全然違ってきます。

あなたもぜひ、事前のスケジューリングで、仕事を見える化してくださいね。

(3)重い仕事は、週に3つまでにする

あなたの仕事の中にも、「重い仕事」ってあると思います。
例えば、以下のような仕事、ありませんか?

  • 分量的に重い仕事(例:膨大な量の資料確認)

  • 気持ち的に重い仕事(例:合わないお客様とのMTG)

そういう仕事が毎日入っていると、心も脳も休まりません。

伸ばし続けている輪ゴムは、いつか切れてしまいます。
それと同じで、心に余裕なく仕事を続けていると、いつの間にか心がすり減り、疲れ切ってしまうものです。

私は、「重いと感じる仕事は、週に3つまで」と決めています。
もしそれ以上、重い仕事がある場合には、翌週に回して調整します。

そうやって、心をすり減らさないようにすることで、結果、仕事の質も上がっている実感があります。

【且緩々(しゃかんかん)】

禅語の「且緩々」という言葉は、簡単に言うと「まぁまぁ落ち着いて」という意味です。
早く悟りの境地に達したいと焦った弟子が、師匠を質問攻めにした時に、師匠からかけられた言葉だと言われているそうです。

仕事をどんどんこなせば、成果に繋がる気がするかもしれません。
それが、重い仕事であればあるほど、努力が実ると期待したくなるものです。

しかし、その影響で心がすり減っているようであれば、そのうち無理が祟り、成果にも悪影響が出てしまいます。

焦らず、今できることに集中する。
そういう意味でも、重い仕事の数を、上手にコントロールするのも、とても大切なことです。

(4)70%の力で終わる仕事量にする

人間のパフォーマンスは、毎日バラつきがあります。

毎日120%の力を発揮できれば嬉しいですが、そういうわけにもいきません。
体調や気分などに左右されてしまうのが、悲しいかな、人間というものです。

もちろん、努力する姿勢は大切です。
しかし、無理な努力で身体を壊してしまっては、本末転倒です。

そのため私は、「70%の力でも終わる仕事量」にセーブすることを心がけています。

これは、「手を抜く」という意味ではありません。
目の前の仕事には、100%心を込めます。
ある意味、後述の「余白を持つ」というイメージに近いかと思います。

小さな会社こそ、「選択と集中」が大事

私の会社は、小さな会社です。
小さいので、リソース(時間、お金、マンパワーなど)が限られています。

だからこそ、「選択と集中」が大事。
どの仕事に注力するか?で、結果も大きく変わってきます。

70%の力で終わる仕事量にしようとすると、必然的に、やれることが限られてきます。
無駄なことをしている時間はないので、自然と「大切な仕事は何か」を見極める力がついてきます。

そのおかげで、今は、起業当初の半分以下の仕事時間で、それ以上の成果を出すことができています。

本当に大切な仕事を見極め、そこに全力投球する。
そういった意味でも、この「70%の力で終わる仕事量」というのは、大事だと感じています。

モチベーションは「完了したかどうか」が大事

とある研究で、「何が仕事のモチベーションや充実度につながるのか?」が調査されたそうです。

その結果、「終わった仕事量」よりも、「仕事が完了したかどうか?」のほうが大事である、ということが分かったそうです。

例えば、こんな2人がいたとします。

  • 100の仕事を予定していて、70しか終わらなかったAさん

  • 50の仕事を予定していて、50完了できたBさん

終わった仕事量としては、Aさんのほうが多いので、Aさんのほうが仕事の充実度は高そうに見えます。

しかし、実際には逆で、「50の仕事を完了させたBさん」のほうが、モチベーションや充実度が高かったのです。

終わった70の仕事よりも、終わらなかった30の仕事に気持ちが引きずられてしまった、とも言えるかと思います。

このことからも、いかに「完了させる」ことが大事なのか?が分かりますね。

(5)1日1時間の余白を作る

スケジュールをキツキツに詰め込んでしまうのは、お勧めしません。
なぜなら、予定通りにいかなかった時に、すごく焦ってしまうからです。

例えば、以下のようなことって、ありますよね。

  • ミーティングが、思った以上に長引いてしまった

  • お客様から、急な依頼があった

  • 子供が発熱で、お迎えに来てほしい、と園から連絡があった

こういったケースにも柔軟に対応できるように、私は、1日1時間の余白を作るようにしています。

毎日、夕方あたりの1時間は、予定を入れずに空白のままにしておくのです。
すると、何かイレギュラーなことがあっても落ち着いて対応できます。

また、もしイレギュラーなことが起きなかった時には、仕事を早めに切り上げるのもよし、好きな本を読むのもよし。

(多くの場合、イレギュラーなことは起こらず、1時間得したような気分になります^^)

余白を大切にする

禅庭は、多くのものを詰め込みません。
少数の石などの素材を活かし、デザインしていきます。

余白があるからこそ、そこに見る人なりの解釈が生まれ、趣深いものになっていきます。
余白が、豊かさを生んでいる、とも言いかえられるでしょう。

時間の余白も、これと同じ。
余白があるからこそ、心にゆとりが生まれ、仕事にも"遊び"の余地が生まれます。

ここでいう"遊び"とは、「好奇心」のようなイメージです。
「こうしてみたらどうなるだろう?」のような、工夫が生まれる、ということです。

(6)仕事の合間に運動する

「仕事が忙しすぎて、運動する時間もない」
そんな方もいらっしゃると思いますが、ちょっと待ってください。

実は、運動したほうが、仮に仕事時間が短くなってしまっても、結果的にはプラスになるのです。

運動には、以下のような効果があります。

【仕事のパフォーマンス・集中力アップ】

運動することで、「脳由来神経栄養因子(BDNF)」という物質が分泌されます。
これが、脳内の神経細胞を育て、脳のパフォーマンスを高めてくれます。

【不安を解消し、気分を良くする】

運動することで、脳内でセロトニンが分泌されます。
このセロトニン、ストレスに対して効能のある脳内物質で、不安を軽減し、メンタルを正常に保ってくれる効果があります。

【背中や腰の痛みを軽減する】

デスクワークのまま、座ってじっとしていると、背中や腰に負荷がかかってしまいます。
運動することで、血流を促し、筋肉も柔軟になり、疲れが軽減されます。

【病気を未然に防げる】

適度な運動は、身体の免疫力を高めてくれます。
風邪やインフルエンザなどの病気を予防し、病欠しなくなれば、生産性は高まります。

【睡眠の質が上がる】

いくつもの研究で、「運動によって寝付きが良くなり、夜中に目を覚ますことが減り、深い眠りの割合が増え、睡眠時間も長くなる」という結果が出ています。

実際、私も、仕事の合間に筋トレをしています。
筋トレをした後は、頭がスッキリして、仕事により集中できている実感があります。

他にも、当社のセミナーに毎回参加してくださっているIさんは、これまで仕事終わりに行っていたプールを、午前10時にしてみたそうです。

その結果、「疲れて仕事しづらくなると思ったが、むしろ逆。脳がクリアになった感覚で、すごく気分良く仕事できました!」と話してくれました。

ちなみに、私の1日のスケジュールは、以下のnoteでも解説していますので、合わせてご参照ください。

(7)週1で仕事を完全オフにする

キリスト教には、「安息日」というものがあります。
安息日とは、簡単に言うと「まったく仕事をしない日」のこと。

ユダヤ教にも「シャバット」という安息日があります。
禅では「七走一座」という言葉があります。

週に1回、仕事を完全オフにする日を作ることで、脳を休ませたり、仕事を振り返る余裕が生まれます。

日本人は、休むことに罪悪感を感じてしまう国民性があるようです。
実際、19カ国の有給取得率を調査したデータによると、日本の有給取得率は、最下位。
さらに、休むことに罪悪感を感じる人が58%のいる、という結果が出ました。

休みは、仕事のためにも大切なもの。

ちなみに前述の、世界幸福度ランキング1位のフィンランドには、以下のような習慣もあります。

  • 1日2回のコーヒー休憩が、法律で決まっている

  • 父親の8割が育児休業を取得

  • 7月ごろに4週間のまとまった休みをとる

フィンランドでは、休みが大切にされていることが分かりますね。

私も、週1で安息日を取り入れるようになってから、仕事のパフォーマンスも、家族と過ごす時間の幸福度も、高まったように感じています。

趣味に没頭する時間を作る

完全オフの日には、少しの時間でもいいので、趣味に没頭する時間を作ることをお勧めします。

趣味は、いわば「心の栄養」です。
ちなみに私は、以下のような趣味があります。

  • ポケモンカード(長男・次男と、大会に出たりしています^^)

  • ポケモンSV(Switchのゲーム)

  • お気に入りのPodcastを聞く(仕事関係なく)

  • お気に入りの本を読む(仕事関係なく)

「仕事に役立ちそう」とか、そういう事は考えなくていいのです。

目的なんて、なくていい。ただ、好きだからする。

そんな時間が必要なのです。

【独釣寒江雪(ひとりつる、かんこうのゆき)】

これは、雪の降る寒い日に、一人で船を浮かべ、釣りをしている様子を表した禅語です。

凍えるような寒さの中でも、その人の心は、好きなことができる喜びに満たされている。
一人でなにかに没頭する時間は、とても大事なのです。

まとめ

それでは、今日の内容をまとめます。


(1)仕事の予定は後回しにする
先にプライベートの予定を入れる。これにより、自然と締め切り時間が決まり、仕事にも集中できる。

(2)翌週のスケジュールを決めておく
先が見えていれば、不安が減る。「段取り8部、仕事2部」。

(3)重い仕事は、週に3つまでにする
いつも気持ちが張り詰めていると、パフォーマンスも上がらない。心にゆとりを持てる仕事配分を。

(4)70%の力で終わる仕事量にする
手を抜くのではなく、余白をもつ。その日の仕事を「完了させる」ことが、モチベーション・充実感につながる。

(5)1日1時間の余白を作る
イレギュラーに対応できるように、あらかじめバッファを作っておく。余白が、仕事にも”遊び”を生んでくれる。

(6)仕事の合間に運動する
「仕事が終わったら」ではなく「仕事の間に」運動を。脳がリフレッシュされ、生産性もアップ。

(7)週1で仕事を完全オフにする
脳も心も、休みが必要。趣味に没頭し、心の栄養補給を。



起業当初、私は、「分単位でスケジュールが入っている=仕事ができる人」というイメージがありました。

そして、キツキツのスケジュールを組み、仕事に追われていました。

周りから見れば、「仕事を頑張っていて、充実している大林さん」に見えたかもしれません。
しかし、心の中は、いつも落ち着きませんでした。

それから、いろいろな時間管理術などを試し、試行錯誤のすえ、今回ご紹介した7つのコツにたどり着きました。

この方法を取り入れて何年にもなりますが、特にトラブルが起こったことはありません。

むしろ、「起業当初、あんなにバタバタ駆け回っていたのは、なんだったんだろう?」という感覚です。笑
そうとう無駄なことをしていたんだろうなぁ、と。

あなたは、7つのうち、どれがピンときましたか?

あなたが、この時間管理術を取り入れ、心穏やかな仕事ライフを過ごせますように。

と願いつつ、このあとは、ポケモンスカーレットのランクマッチ頑張ります。( ・`ω・´)キリッ

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