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年始にビジネスの指針を考える

コロナ禍により、今年も世の中は変化の過渡期にあります。

ワクチンが配布する段階が近づいてきていますが、その後について、業種によっては元通りに営業する場合もあるでしょうが、変化の流れは止まらないと思います。

業種によってはコロナバブルに乗っている者、影響を受けなかったもの、瀕死の業界、倒産した会社と、影響の受け方が大きく違いました。このような状況においては非常時の経営が求められます。

コロナ禍によって直接、日本人の意識が変わる、という意見については、過去の大震災や原発事故が起きても日常生活に意識が流れた様子を見ると、そうそう大きな変化は見られないのではないかと思います。ただし仕組みにおいて先に変化し、それに人が合わせて意識が変化する感覚はあります。

例えばインターネットの発展における目的の一つはデータの分散、リスクの分散がありました。一極集中ではその地域が壊滅した場合に、貴重な情報が一挙に失われる可能性があるため、伝達網を張り巡らせて、分散させたのです。

我々が読んでいるネット情報の集積場所を我々は知りません。ただ使い方を知り、活用しています。その活用によってビジネスは変化してきました。

今回は人的資源を失うリスク回避と、あわせて活用方法が変わると予想されます。

いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ…と問えば、

業務において、従業員のどのような能力に期待し、その能力をどのように活用する仕組みを作るか、場所はどこでも良いのか、いつでも良いのか…

ひょっとしたら従業員でなくても良いかもしれない、副業者(自営業者)でもよいかもしれない。
テレワークのみであれば、外国人材を母国に居ながら活用出来るかも。寝たきりの状態の障がい者でもできるかもしれない。

期待する能力次第で選択肢は広がります。

ただ「やっぱり人だよね(人柄・人格・人間性)」と、知的生産においての原点、根っこの部分から生まれるものによって品質の高低ではない違いが生まれることもあるでしょう。ここが大切だと思います。

どうやら採用方法、採用する側される側、少しずつ変わってきているようです。

まだ機械にすべてを任せられる時代は先のようです。機械が人間を理解するのは時間がかかります。

しかし、人と組織の複雑さを、だれしも知っているはずなのに、会社においては単純化して考える人が多い。
複雑さを知った上で、人に期待する、その意味での単純化はあります。

また、働き方改革によって正規社員・非正規社員の垣根が取り払われようとしています。その後における働き方の常識の変化が始まりました。私の考える、ありべき姿は「本人の好きな働き方を選択出来て、これに公平性が担保され不利益を被らない環境づくり」だと思います。そもそも企業が日本的経営の名のもとに人的資源管理に怠けてきただけのようにも思います。柔軟性とは、なあなあでも、馴れ合いでもないのですから。


さて、過渡期には試行錯誤が繰り返されます。一回の失敗で再起不能とならないよう、軽い試行から挑みたいものです。会社を変えるのは「よそ者、若者、変わり者」といいます。障がい者や育児介護をしながら働くものや、LGBT、高齢者、もちろん女性も男性も、さらにはSDGsも包みこんで、多様性の中で新しいものが生まれるようです。柔軟で機敏な会社がその「場」となることが求められているのでしょう。

場としての「いい会社」は従業員とその家族を大切にしている、取引先の従業員とその家族を大切にしています。自社の利益のみを考える利益第一主義から、多様性に配慮したビジネスへとどう進めていくのか、これには日本の昔からの考え、近江商人の「三方良し(売り手よし、買い手よし、世間よし)」や、松下幸之助氏の「水道哲学(便利なものを水道の水のように皆に行き届かせる)」の視野の広い考えがヒントとなりそうです。

国全体で見れば経済が政治、行政に振り回される様子を見てきています。ただ目の前のひとつの会社の視点からは、これらに悪影響を受けない経営が出来ている会社があるわけです。それは偶然でも幸運でもなく、望ましい経営をしているからです。そのあたりをよくよく考えて実行することが大切です。わたしも考えます。一緒に考えましょう。

今年もよろしくお願いします。

お役に立ちましたか?今日はこのへんで。

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