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まぶたの裏で見ていた

そっと目を閉じる。
まぶたの裏の景色のほうが綺麗な気がした。
私は無意識にこっちを見ようとしていたのかな。
想像ばかりが膨らんで、そこにはちゃんと色がついて。
世界は広がってて、どこへでも自由に行けた。

まぶたが開くとそこは現実だ。
閉じられない日々は、なんだか息苦しい。
これが現実の直視。
同時に見え隠れする未来も恐れた。
目を伏せることすら、罪悪感になってしまいそう。
それは休んでいるのか、見たくないものなのか。

最近は心もまともに動かない。
痛んでは抵抗の連続。安らぎはどこにあるのだろう。
必死で呼吸をする。まだ、生きてる。私は、いる?
遠ざかる景色に魂が抜けていきそうだった。

ねえ、そばにいて?
わたしはここで叫んでた。
誰かに届くように弱くても声を出していたかった。
届かないのかな?

人間の邪悪なものから離れたかった。
なんで戦わなきゃいけない?何に怖がる?
ただ、キラキラしたものを追いかけてたい。
それすらも叶わせてもらえないの?

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