【業務改善メモ】BPOマネージャーとして注力すべき「三つの柱」
今回は、先週事業部長の方から伺った話を忘れないように、個人的に書き起こしておこうと思っています。
ただ、同じように収支管理に責任を負う立場で働くマネージャー職に従事する方々にとっても、「何を目指すべきか」を整理するうえで有益な内容だったんです。
せっかくなので、こうして公の場所に記録しておくことで、マネジメントの中で注力すべきポイントをおさえる参考になれば幸いです。
さて、本題に入る前に、「マネージャーとして追い求めなければならないものは何か?」をおさえておきたいと思います。
マネージャーのミッションはただひとつ
結論から書きます。
マネージャーという職責において目指すべきミッションは、「収益の改善」ただひとつです。
もちろん、日々こなさなければならない雑用めいた作業は一定量存在します。
日報や週報といった作業完了報告や、現場管理者をはじめとしたスタッフのケア、人事や総務との事務処理上のやり取りなど、枚挙にいとまがありません。
時に、そんな目先の作業に忙殺されそうになるかも知れませんが、すべては「収益を1%でも高め、会社の利益に貢献するするため」なんですね。
この至上命題をつねに意識しながら業務に取り組むのが、マネージャーとしての基本姿勢であるべきなのは言うまでもありません。
何と言っても、「収支責任」があるわけですからね。
利益率の見込みが下がれば、トップから説明を求められるのも当然ですし、明確な説明と対策を打つことがセットで要求されます。
とはいえ、事業所によっては、あらゆる課題が複雑に絡み合っており、一筋縄では太刀打ちできない場合もあります。
さて、そんな時、この収益改善という大きな命題にどう立ち向かえばよいのでしょうか。
収益改善を支える三つの柱
極端に言えば、トップマネジメントは、収益改善という「結果のアウトプット」にしか関心がありません。
日頃、どんな施策を現場で打っているか、細かいプロセスはどうだっていいんですね。
そのプロセスをいかに回していくかが、まさにマネージャーの本分であり、腕の見せどころなわけです。
そして、この改善のプロセスは、以下の三つに分類されます。
1. ビジネスモデルの改善
基本的に、新しい業務を獲得するときは、原価を踏まえて利益がきちんと定常的に産み出せるような価格の設定をします。
ここで言う原価とは、スタッフの給与、業務端末のリース料、オフィスのレンタル料などを指します。
さらに言うと、利益をしっかり出すためには、販管費(いわゆるマネージャー自身も含めた本部スタッフ)も加味する必要があります。
お客さんに直接「本部スタッフ○名分の請求」を立てたりは基本的にしませんので、そこを踏まえて会社としての利益が確保できる「限界利益」を下回らないような契約を結んでいるはずなんですね。
しかし、業務を続けていくと、さまざまな要因によって利益が変動していきます。
たとえば、他の部署から人件費の高いスタッフを受け入れることになった場合、利益を圧迫します。
新人スタッフを採用した場合、業務効率が一時的に低下するため、請求の立て方によっては売上が減少します。
このような様々な要素を踏まえながらも、スタッフの業務プロセスを見直したり、いわゆるマルチスキル化を進めたり、あらゆる手段で効率化を図ることが求められます。
2. クライアント対応力
クライアントの担当社員との関係性をきちんと良好に保つことも重要です。
単になあなあな関係を目指すわけではなく、相手の欲している情報を日ごろからきちんとレポートしたり、こちら側の困っている点を正確に伝えたり、相互理解を目指すことが求められます。
ただ、常にクライアントの言いなりになってしまうのは良くありませんので、契約上こちらが極端に不利益になってしまうような状況を作らないように、毅然とした交渉も時には必要です。
※自分に言い聞かせている点、多々あります。
3. ヒューマンマネジメント
これは、現場スタッフとのコミュニケーションですね。
オペレーターさんを含めた全員とは難しくても、直属の部下にあたる管理者層とは深いレベルでの相互理解を目指したいものです。
この点で特に気を付けなければならないのは、本部の意向を現場に伝えるときです。
たとえば、長時間の残業が常態化している現場に対しては、どのようなアプローチが望ましいでしょうか。
いわゆるトップダウン方式で「利益を圧迫するので、残業を減らしてください!」と真正面から言い続けることにも一定の効果はありますが、現場スタッフの心の中には「〇〇さんは私たちを理解しようとしてくれない…」という失望や疑念が残ってしまいます。
まずは現場の声をじゅうぶんにヒアリングしてから、このように会話を進めたほうが建設的でしょう。
…実際に僕自身、この点で失敗したことがあります。
権威性を保とうとするあまり、事務的な伝え方を意識した結果、信用を得るのにかえって時間がかかってしまったわけです。
やはり、素直に自己開示する姿勢が間違いないと思います。
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マネジメントとは、ゴールのないマラソンだと最近つくづく思います。
ひとつの問題をクリアすると、また新たな悩み事が現れるもので、常に問題解決を考えて過ごしている気がします。
ですが、対面のコミュニケーションの機会が減りつつある現代においても、人と深くかかわり、協業しながら業務に携わっていける幸せを強く感じることができるのもまた、マネジメントの醍醐味のひとつだと感じています。
先に挙げた三つの柱のどこを強化すべきかは、人それぞれです。
自己投資する際は、自分の弱い部分を補強することを意識しながら取り組んでいくとよいでしょう。
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