マガジンのカバー画像

四国の風景と絶景

6
四国の絶景、風景を鮮明に描くマガジンです。
運営しているクリエイター

記事一覧

西日本最高峰 石鎚山の絶景

18:00 暗い車内にメーターが光を放ち、永遠に続くような暗い山道をヘッドライトが煌々と照らす。数分に一回すれ違う対向車の眩しさに目を細めながら山道を走り続ける。 信号のない山道に入り、時速20kmも出せない道を対向車が来ないことを祈りながらゆっくり登っていく。 日が完全に落ち、周りは真っ暗闇の中、車のヘッドライトの光筋を左右に振りながら走り続けて2時間。 細い道から少し広い道に出て、目的の土小屋へ。 21:00 目的の土小屋の駐車場にはすでに数台の車が停まっており、光

高知と徳島の県境に位置する秘境 ベふ狭

高知県と徳島県の県境に位置する渓谷、ベふ狭。 “別府”ではなく“ベふ”とひらがなで表記する。 高知市内、徳島市内のどちらからでもおよそ2時間かかる山道を走り続け、細い脇道に入る。その道をクネクネと走っていくと視界が開け、ベふ狭に到着する。 そこは紅葉の名所として知られており、11月中旬頃からベふの山々は赤く染まる。物部川の上流であるため、水質も非常によく、ヤマメの仲間であるアメゴや鮎のスポットとしても知られている。 高知県は全国でも降雨量が多い地域である。そのため、河川

四国の中心部 吉延・高須の棚田

高知県の北側、四国のほぼ中心付近。 そこには四国山脈の山間に作られた棚田が広がっている。 吉延高知県にある大豊ICから西へ進むと、本山町に入る。周りを山に囲まれ、鉄道も大規模な道路も通ることのない山間の街がそこにある。 その本山町市街地から南側に外れた山間には、吉延の棚田と呼ばれる棚田がある。 反対側の山の中腹部にある大石展望台から吉延の棚田を望むことができる。 また、棚田の近くにも展望台があり、棚田を間近に望むこともできる。 しかし、ここは棚田だけが魅力ではない。

柏島 海

高知県の最西端。 高知市内からでもその場所は3時間かかる道のりで、高知県在住者でもめったに行くことがない秘境。 島の最寄りの道の駅で休息をとり、いざ秘境へ。 そこからは信号もほとんどない、くねくねした山道を超えていく。 少し経つと、トンネルに入る。 このトンネルが異常に長い。 トンネルを抜けると、目の前には海が見える。 気持ちが昂る。 少し左にカーブしつつ、山の斜面に作られた道路を走っていくと、湾が見え始める。 青い、いや、碧い色の海が広がっている。そして湾内には大規模

足摺岬 天の川

四国最南端。 高知市内から高速道路を用いても車で4時間かかるその場所は、まるで亜熱帯気候の国に来てしまったのかという感覚に陥る。 シダ植物、椿の木々のトンネルを抜けるとそこには、足摺岬がある。 駐車場に車を止め、徒歩2分の展望台へ。 展望台では、地平線を照らす灯台の3本の光筋。 海上をゆっくりと進む漁船の灯り。 下を覗けば、断崖に波打っている荒波が見える。 カメラを三脚に据え、画角を決めシャッターを切る。   東の方角を見れば、岩々に波が当たり白んでいる光景が見え

室戸岬 天の川

高知県の東、高知市内からでも2時間かかる有名な岬。 道中の道のりは、ずっと海岸線の一本道。 海風を感じつつ、まったりと流れる時間を感じながら走ると、室戸岬は後10kmくらいのところでようやく見え始める。 室戸岬山頂に登る道路が山肌にウネウネと建っているのが遠くからでもはっきりとわかる。 夜に行けば、室戸岬灯台の力強い光線が見える。 ゴロゴロした石が地面に敷き詰まっていて、迫力ある大きな岩は隆起した様子がみて取れる。 そこだけ異空間のような感覚に陥る。 人里離れた海