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【詞】kamihate

窓を開け放って 吹き込むつめたい風
この部屋もすべて 明日には引き払って
壁の日焼け跡も 天井の汚れも
月日をそこに反映 僕を忘れないで

旅立ちは人のため 後に尾は引かないで
ずっと嫌われていると思っていた人も
もう二度と会えぬかもと思えばつらいが
人は一過性だ 過ぎ去ってこその今日だ


行方もとめて 街をさまよえる亡霊
きみと墓場で どうか僕をつかまえて
本日も成れの果て さらばこの地、上終(かみはて)
明日はすぐそこまで 別れは惜しまないぜ


楽したいわけじゃない ちゃんとかいてるよ汗
自己表現がすべて 今日も音楽の真似
だけどこれがないと僕なんて屍
受け入れ先もない 果ては無縁仏

這いつくばって なんとかここまで
来たのにどうして まるで世界の奴隷
やりたかったことはたくさんあったはずだ
人としてできてねぇ 気づいてるよ自分の


居場所もとめて 街に向ける不在届
ここを墓場で終わらせるつもりはないぜ
すこし身を寄せるだけ どうかこの地、上終
眠りにつけるまで 僕を匿って


背を向けた仲間に 悲観めいた波間に
押し寄せる後悔 不安もぜんぶ呑み込み
納得したわけじゃないよ それはさすがに
流離いの真似さ どうせ先はまだ長いし
だけどもし この日に 名前をつけるなら
「惜別と転地」 いいや、「別々の前進」


行方もとめて 街に呑み込まれた亡霊
きみと朝まで どうかこの手つないでいて
本日も成れの果て さらばこの地、上終
きっとここは分岐点 別れは惜しまないぜ

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