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いとおいしい、いとおしい

「棗(なつめ)バター」なるものがある。


ナツメヤシと発酵バター、胡桃を使ったシンプルな菓子だ。

口に入れると、素材そのものの味が渾然一体となる。


なにも足さない。なにも引かない。


これは、ひと昔前のウィスキーのキャッチコピー。

はじめて棗バターを食べたとき、このコピーが浮かんできた。


まあ、そもそも、

ナツメヤシと発酵バターと胡桃を足しているんですが、

そういうことではなくて、

素材の味で勝負してるなって感じたということです。


食べると、つかの間のしあわせがやってくる。


おいしいものに出合うと、

「がんばるぞ」って気持ちになりませんか?


ココロに栄養を与えてくれる

ありがたい食べものたちに、

ワタシは愛しさを感じずにはいられません。

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