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Crazy about L’Arc~en~Ciel

高校時代にコピーバンドをやっていた頃から、ラルクアンシエルへの敬愛が止まない。

当時、GLAYと2強と言われていて、その少し前にLUNASEAが、さらに前にはX Japanが流行していた。

90年代から00年代の頃だ。このビジュアル系ロックバンドの走りが、私の中高生時代の青春で、よくCDが擦り切れるまで聞いたものだ。もっとも、ラルクは当時ビジュアル系とカテゴライズされることを嫌っていたが。

人生で最初に買った音楽アルバムはLUNASEAの「MOTHER」。X Japanの「DAHLIA」を聞けば「forever love」に理由もわからず泣いたりしていた。GLAYのギターリフは死ぬほど練習したし、それぞれのバンドのバンドスコアを買い漁っていた。

なかでもラルクは、音楽性が性に合ってたという感覚で、どうしてもコピーバンドを始めたくてラルク好きな友人を誘った。

ハマったきっかけは、今でも鮮明に覚えている。深夜のテレビ番組で、ミュージックビデオを延々流すものがあり、そのなかでラルクの「風にきえないで」を目にしたことだ。

この曲はのちに「True」というミリオンヒットアルバムに収録される。その流れで、前作にあたる「heavenly」というアルバムを聴くことになるのだが、ここでどっぷりとラルクのセンスに浸かることになる。

累計売上は39万枚だが、(それでも驚愕な数値だが)ラルクが得意とする幻想的で
色気のある雰囲気に徐々にポップさが上乗せされたころの曲たちが収録されている。

ラルクの数ある曲で唯一、作曲・編曲がL’Arc~en~Ciel名義でクレジットされた「静香の海で」。アルバムタイトルにも繋がる”feel heavenly”というコーラスが印象的で、月の海をイメージされた壮大な楽曲が収められている。

イントロ30秒もの間、波の音が流れるという「ガラス玉」という曲では、ギターのアルペジオに始まる幻想的な曲調から、重厚でハードなギターソロからの壮大なサビへの盛り上がりが見事だ。

未だにLiveで演奏され続ける「Vivid Colors」は非の打ち所のないポップナンバーであるし、本作に収録されている「夏の憂鬱」は、リアレンジされ「夏の憂鬱 [time to say good-bye]」としてシングルカットされた珍しい一曲である。

ギタリストとして惹かれたのは、最終曲である「The Rain Leaves a Scar」。イントロのギターリフではピッキングハーモニクス(エレキギターのキュイーンて鳴るやつ)を用いた超絶プレイを魅せてくれる。

バラードで締めがちな当時のミュージックシーンにおいて、珍しくロックナンバーを最後の曲に持ってくるという痺れる演出も好きだ。

これらの楽曲に、深い思考とデザイン、自分達の技巧をこれ見よがしにドリップした。センス全開でラルクでしか生み出せない感がある。

聴く側も期待を裏切らないその姿勢が心地良い。青春時代のBGMとして今も流れている。

と、このように各アルバムについて語ると延々止まらないのだが、書き始めた理由は丁度YouTube Musicで全曲サブスクリリースされていることに気づいたからだ。

この楽曲たちがいれば、まだあの頃と繋がってるような気がして、なんだか故郷に帰ってきたような感覚にもなる。

知らずと心の支えのひとつになってくれていたようだ。ラルクの皆さんには感謝である。



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