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怒りはなぜ生まれるのか

私の最近のキーワードというかテーマは怒りだ。

前のプロジェクトでは、すぐ怒る人物がいた。それも複数。
プライベートでも、近親者がそのような傾向である。

今日はこのような怒りに陥ってしまう心理を改めて整理したい。

人を怒らせてしまう

先の通り、私は怒りの矛先を向けられるようなシーンに相対することが多い。

一因として思い当たるのは、私が自分の意見をはっきり言うタイプであり、仕事柄マネジメントの立場であるので改善提案が多いことだ。

いわゆる、ずけずけと物を言う、と言うやつである。

言葉尻など十分注意して物を言っているつもりではあるのだが、仕事量の多さや、疲労状態によって直接的な物言いになることもある。

こうすればいいじゃん、とか
あれをやってないからでしょ、とか
端的に意見を言う。

受け取る人によっては、これは、それまで時間をかけてやってきたことを、あっさりと否定してしまっているように受け取るようだ。

こちらは改善提案であるつもりなのだが、相手は否定されている、と受け取ってしまう。すれ違いが発生するのだ。

なぜ否定されていると感じてしまうかと言うと、心の防衛本能である。

心の防衛本能

心の安全性を守るために、相手の発言を必要以上にネガティブに受け取り、自分の心に対する脅威が潜んでいないかを探る。

これには、怒り以外の負の感情が発端であることが多い。悲しみ、苛立ち、嫌悪感、不安、驚き、などである。

これら負の感情がきっかけに心が防衛を必要と判断する。防衛が必要と本能が判断した結果、怒りに感情を変換する。

ではなぜ、悲しみ、苛立ち、嫌悪、不安、驚きといった一次感情を抱くのだろうか。それは、劣等感を指摘されたからというケースが多い。

自身の劣等感を指摘されると、怒りを巻き起こすのだ。

直接的な指摘では無くとも、この議論が進んでしまうと自身の劣等感が最終的に指摘されて、立場的に下に見られてしまうかもしれない、といった屈折した思考で情報処理されている。

こちらは合理性しか気にしていないような発言をしているので、薄々その発言が一定の正しさを持つことを怒りを抱いた相手も認識していることが多い。

しかし、それを認めてしまうと、自分の劣等感が近い未来で指摘され、その結果、恥をかくとか、嫌な思いをするとか、それまでの自分が否定されるとか、そういった予想を本能的に行った上で、防御行動としての怒りが発動する。

先日記事にまとめた敵意帰属バイアスなどに陥るきっかけでもある。


アンガーマネジメント

アンガーマネジメントという言葉があり、上司やリーダーはこの怒りを抑えるための技術を習得する必要がある。

リーダーとは広い意味では、家庭のお父さんと母さん、兄弟ではお兄さんやお姉さんもそうだ。

リーダーだけではない。万人にこの考えを広めたい。遊んでいるだけの友人たちの間柄でも適用されるし、会社などの組織はもちろん、あらゆる組織で怒りが生むマイナス効果は甚だしい。

アンガーマネジメントの基本として、怒ったらすぐ声に出さず、行動せず、6秒間待つことが重要と言われる。怒りなどの感情と、理性の間にはタイムラグがあり、6秒間経過すると、理性的にものごとを思考することが出来るという。

カチンときたら、一呼吸おこう。

深呼吸して、さてなぜ怒ってるんだろう?と考えてみよう。

きっと、心の防衛本能が過剰に働いているのかもしれないから。

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