絵本・白峰アカネの冒険/4. アカネ、「巫女の環(みこのわ)」を奪われる
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組長(紫の衣装の女性):さて、ここからが大事な話だ。
アカネ:はい...…
組長:あんたの「巫女の環(みこのわ)」を預からせてもらうよ
アカネ:えっ! 「巫女の環」は、魔祓いの力の源です。
組長:だから、預からせてもらう。勝手に魔獣退治できないようにね。
アカネ:「巫女の環」は、わたしたち魔祓いの巫女にとって、命より大切なものです。人の手に渡すことはできません。
組長:ふん、命より大切なものなんて、この世にありゃしないよ。
アカネ:ともかく、お断りします。
組長:聞き分けのないおねぇさんだね。なら、これを食らいな。
組長:これは、預からせてもらうよ。返してほしけりゃ、山に帰りな。あんたが巫女ゾーンに戻ったことを確認できたら、巫女の環を送ってやる。
アカネ:うう……
組長:それから、もう一度言うけど、この世に命より大事なものなんて、ありゃしない。あんたも、自分の命を大事にすることだ。
アカネ:強いだろうとは思ったけど、こんなに強いとは。白峰山の上級巫女でも、めったにいないレベルね。この先は、よほど心してかからないといけないわね。あぁぁ。ふもとは山より気楽だろうと思って下りてきたけど、全然、楽じゃなさそう。参ったわね..…
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