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びっくりのインド ● 12 ● ホテルのルームサービス

当たり前と言えば当たり前なのだが、インド料理はカレー味。
色々試してみたが何を食べても、カレー味
和食の基本が出汁と砂糖と醤油であるのと同じ。

いまやファミレスでもホテルの朝食でも 白飯 と カレー が両方並んでいるほど 日本人はカレー好き だけれど、私は日本のカレーを食べると何故か胃がしくしくするので食べない。
でも不思議なことにインドのカレーなら大丈夫だから、日本でカレーを食べるときはインド料理の店に行くことにしている。

それでも、だ。
朝はパンを食べるにしても、毎日、昼と夜にカレーはきつい。
昼は職場の近くのレストランで食事をして、夜はホテルのルームサービス を頼んだのだが、非常に助かったのは、インドの人が 焼き飯 好きなことだ。
普通の焼き飯の他に、上海風シンガポール風 など、アジア各国風の焼き飯があったので、夜は焼き飯 と決めていた。

写真に写っているペットボトルは 2 リットル、それと比較すると、焼き飯の量が 2 人前くらいあることが分かると思う。
味は、日本の焼き飯をうす味にした感じで、しつこさがなくて美味しい。
水は確か 15 円くらいで、焼き飯は 150 円くらい、チップを入れても 200 円を超えたことはなかったと記憶している。
ルームサービスと言っても、日本ならスポーツドリンクのペットボトル 500 ml 1 本分 + 50 円ほどの値段だ。
水も美味しかったし、お腹のゴロゴロもなし。

ちなみにインドでお腹を壊したのは一度だけだ。
それは、「 私は 牛乳が飲めない んです、お腹が痛くなって 下痢 するんです!」 と、職場でインド人スタッフに何度も訴えたのに、「そんな人間は一人もいない!」 と断言され、チャイを作ってくれて飲んだ 時。 
案の定、4 時間くらい何度もトイレに行って、それからは 2 度とチャイを勧められなくなった。
この世には 牛乳が飲めない人間がいる ことを身体を張ってインドの人に教えてさしあげた。

それにしても 6 日間、毎晩、焼き飯を注文すると、「アノ部屋ノ、アジア人、fried rice シカ食ベナイ、今夜モ、fried rice 注文スル」 と厨房の人が賭けをしそうな気がして、意を決して、最後の夜は オムレツ を頼んだ。
メニューで、焼き飯とオムレツ以外のものは、どんな料理か分からなかったから、残すはオムレツしかない。

15分後、オムレツが届いた。

あっ、あの...
オムレツを注文したんだけど...?

と訊くと、持ってきてくれたお兄さんは、きょとんとした顔で 「はい、オムレツです」 と言う。

あっ、あっ、オムレツ...
そう、オムレツ ですよね。
ありがとう。

と言ってチップを渡してドアを閉めたが、これはどう見ても 豚玉ネギの入ってないチヂミ の上に パンが乗ってる

食べてみると、んー、言われてみるとそれなりにオムレツ だった。

ホテルでの最後の晩餐、焼き飯にすればよかった。

●●●●● 後日談 ●●●●●

私が食べた お好み焼き風オムレツ は、インドの正式なオムレツ だったようだ。


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