妄想:力づく政治の台頭、民主主義を圧倒する
この妄想は「ウクライナの春・夏戦略」が芳しくないトキのはなし。(そうなっては困るのですが)*****
ロシアの防御は硬かった。時にグネグネと戦線をアメーバーのように変化させウクライナの猛攻を防いでいた。双方に疲れがたまり、例年にない暑さで体力が奪われる。こういう時は攻める側に焦りが出る。
ロシアには強力な軍需産業が健在で、西側に比べれば古く稚拙だが効果のある武器が絶え間なく供給される。戦線が膠着状態であればなお増産を続ける余力があった。訓練されていない兵士も補充される。うんざりするほど、"イクサ" に対応してくるのだ。同時に、西側が "戦争犯罪" と定義している戦術を駆使してくる。「勝つために手段を選ばず」ということだ。
西側はできうる限りの武器供与をウクライナにつづけるが、西側国内で疑問を投げかける勢力が目立つようになる。選挙が近づいている国では特に目立つ。「このままウクライナに関与し続けるのか?やがては、我々の危機に直結してくるのではないか?」という主張だ。それよりも、国内経済・雇用・年金に目を向けるべき、と主張を展開する。
プーチンの戦争は「力づく政治」の権化である。その力づくの政治の威力に魅力を感じる途上国の政治家たち。
同時に西側に組み込まれた旧東側地域は「わたしたちは豊かになったわけではない。階級の低い奴隷である。」という認識が広まりつつあり、西側の現政権への反発につながっていく。その勢力もかつて世界の一等国民であった東側との連帯を夢見るようになる。
やがて冬になる。西側の最大の選挙である米国大統領を決める季節だ。残念なことに米国の修復不可能な大統領選挙となった。これは、途上国の政治家へ決定的な決断を呼び起こすことになる。「民主主義では国を護れない。力づく政治の方が、結局、国を護ることができる。」、そう、判断した。
西側が育てた途上国の民主主義政治家も「力づく政治」へ傾倒していく。旧東側地域も「力づく政治」へ還る主張を繰り返すようになる。西側諸国の右翼勢力は東側と連携する勢力と対抗するために「力づく政治」で国内をまとめ上げる主張を声高に叫ぶ。
もう、だれも民主主義のことを顧みなくなった。同時に、ウクライナはロシアとベラルーシと沿ドニエストル・モルドバ共和国の連携により、一気に攻め立てられる。「勝つために手段は選ばず」の戦術で、2022年当時よりもっと悲惨な戦場と化していく。
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あぁ、また、途轍もなく不愉快な妄想をしてしまいました。こんなことが起こるわけがない。あってはならない。けれど、どうすればいい。ただただ、ウクライナの戦局が好転しロシアが後退することを祈るしかないのだろうか。
それでは、だめだ。妄想の通りになってしまう。何をすればいいのか。米国選挙が始まる前に実践しなければなるまい。だが、なにをすればいい・・・・。
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