ほら、だからね、次は細胞培養で草食人間

「段ボール肉まん」、やらせ報道でひと時騒がしかったことがありましたが、今度は、ホンモノの疑似肉。のようです。

アメリカ合衆国で若者の間で人気ですが、中国では豚コレラで肉の値段が跳ね上がっていますから、「ホンモノの商品」となって経済を引っ張る可能性が高い。

つまり、疑似肉が商売になるとなれば、一気に広まるのが中国。その中国で「安くなった疑似肉」が一帯一路で広がりを見せれば、中国発の「疑似肉の世界化」となるわけです。

おもしろいモノで、人気の陰でひたすら次のヒットを狙う輩が出てきます。「これは、ホンモノの豚肉だよ、さぁ、召し上げれ」と研究開発されるのは「豚肉細胞の培養肉」。ちょっと、ゲノム編集されて、お隣の細胞とくっつきやすくして培養スピードを上げたシロモノ。これは、中国の貧しい内陸部の広大な土地を利用して、種の安定した大量生産して安価に供給を行う事でしょう。

更に進むと、「いや、肉を食べなくとも動物性たんぱく質を体の中で培養できるよ、さぁ、飲んで飲んで」とポップな飲料ボトルを持ち上げる輩も出てきます。これ、腸内細菌・微生物の一種で、あの牛類の胃の中の「ルーメン微生物叢の成立」をうたい文句にした科学技術。

何かといえば、微生物を人間の腸内で培養させてその死骸を腸から吸収させるというシロモノ。ここでも、ゲノム編集あり。牛などでは細菌叢を維持するのに大きな ”胃袋” が必要になりますが、この飲み物では、それが必要ない程度(一回の食事でとれるたんぱく質に等しい量の微生物)の培養が可能といううたい文句。これが世に出てくると、ニセモノやらホンモノやらの論争の次元を超えてくるものと思います。

人間は動物性たんぱく質でできています。だから、外からたんぱく質を導入するしか方法がない。それを ”内は腸” と見立てれば、”腸内微生物が外のたんぱく質” となるわけです。これで、ホンモノの草食性人間の出来上がり。

でも、おならやげっぷのメタンガスは大量に出てくるかも(笑)。ちょっと、くっちゃい人間になりますかね。その内、「だから、メタンガス改質マスク・パンツ」などとうたった商品が出てくるかもしれません。メタンを吸い取ったマスクやパンツは水素系燃料電池に早変わり。ゴミの分別で「燃料電池用」などと書かれたごみ箱が街中に配置されていたりして・・・。

ああ、頭の中は「細胞培養」でいっぱいになりました。もう、満腹です・・・笑。

#COMEMO #NIKKEI

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