"買い" よりはじめる:低・中所得者へのメッセージ

半導体不足は、「情報関連ハード・ソフト」の需要から始まったと認識しています。疫病下による必需だったからだと思うのです。

これからの必需は何か。それは富裕者の必需ではない。低・中所得者の必需を読むことが大切。そして、労働者不足が発生するであろうシミュレーションから、「あらたな雇用」を創造することで、労働市場の活性化とリカレント市場の開花を促すことができると思っています。

ゼロ金利の間にできること。それは、低・中所得者の必需からそれらの産業への投資を盛んにすることだと思います。

簡単にシミュレーションすると、「何かが欲しい」となれば「何かを運ぶ」が成立する。「すぐに欲しい」ではスピード競争が始まる。供給する側は「買い手の満足」を知りたがり、早い予測で市場を席巻したいと望む。

最初に手をかける雇用・労働市場の活性化は、こんなところか。すでに、「運ぶ」に雇用は広がりつつあり、情報処理で「スピードと満足」をサービスする産業も労働者不足だと思います。ここに旧産業から労働者をシフトさせる投資を行う。

「しなければならない」からシミュレーションすると「地球環境の維持」であり、それに賛同した産業が興隆できるような投資となるのでしょう。旧産業であっても「地球環境の維持」で工夫し利益を確保できるのであれば労働者の確保に動き出す。産業内で労働者をシフトさせる動きができるでしょう。

「あるべき」をシミュレーションすると、人間活動が及ぼす影響を再評価し、人間以外の環境をできるだけ変えない生き方にたどり着くのでしょう。そうすると、食料が最初に再評価されます。大量消費を前提とした大量生産に疑義がもたれ、完全管理下で生殖・育成された "ジャストインタイム食料生産" が求められることでしょう。ここに投資が動き労働者をシフトさせる。食料安全保障とあいまって、各国が率先してこの市場を活性化させることでしょう。

"隗(買い)よりはじめよ"。低・中所得者が欲するものを低・中所得者ができるところから始める。そこへ "前代未聞のカネ余り" から投資の流れを徐々に作る。「アルケゴス問題」に代表されるような「富裕者の舌打ち」が聞こえる失敗より、よほど意味のある投資となるはず。

「低・中所得者が買いたいもの」を探られよ、そうすれば富者となる

低・中所得者も「しなければならない」と「あるべき」をしっかり見定め、存分に欲しがってください。

高圧経済で格差は是正できるか(みずほ総合研究所参照 PDFファイル)


#日経COMEMO #NIKKEI

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