過去にさかのぼる戦争犯罪バトル
安全保障理事会のどの国も過去にさかのぼれば人権無視の戦争犯罪なるものに突き当たります。今、その戦争犯罪を追及するとき、加害と被害で歴史にさかのぼって逆転に次ぐ逆転の法廷闘争が始まろうとしている予感があります。
つまり、戦争犯罪というよりは「戦争は犯罪」であるということがクローズアップされるのです。どの国も犯罪を犯しているということ。
現在に絞った犯罪追及のむなしいことに気づいて、人間が犯すもっとも広範囲な犯罪である戦争の抑止に真剣に取り組まなければならない。そのスタンスで各国は眦決して "結論" を絞り出すのです。
「できないことをいうな。現在の "恨み" をはらすのが先決だ」とおっしゃる。
そうだろうとは思いますが、恨みをはらせば恨みを買う。それが次の戦争を開いてしまう。国丸ごと加害者側であると大声で攻め立てれば、言われた国の有権者は頑なになって自身を守るために戦争に走る。
過去、人間が犯してきた犯罪は「追い詰めれば反撃に転じる」の繰り返しだったではありませんか。
感情が有権者を武力容認に突き動かすのであれば、加害も被害も感情を制御することから始めないと戦争は終わらない。
そのためには、とにもかくにも相手の事情を事細かに知るという作業が必要なのです。たがいに解析し、戦争に至った経緯を双方で組み立てていくという作業です。
第三者がかかわったほうが経緯のくみ上げが正確になるのであれば、それこそ国連加盟国が互いに協力し合って "戦争の構造" を正しく認識できるようにするのです。これこそが民主主義の実現なのだと思っています。
それが本来の「安全保障会議」なのだと強く思った次第。
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