海南島:台湾統治のモデルとなりうるか

「自由」を海南島へ持ち込もうとしている中国政府。様々な民族(黎族[リー族]、苗族[ミャオ族]、壮族[チワン族]など)が先住する地へ、大挙して押し寄せる漢族。

どこか、台湾と似た環境である。ここで「自由」を中国政府の制御のもとで花を開かせることができれば、台湾統治への実質的な制御方法を確立できるのかもしれない。

専制主義のもとで「"自由" を花開かせる」とは、どういうことか。香港統治の難しさは、中国政府が" 失敗" と認めつつある証左だろう。だが、専制主義はやめられない。やめれば、中国共産党は存在し続けられない。

外国に専横を許した19世紀~20世紀初頭。その強く焼き付いた記憶から生み出される「専制主義の自由」。そして「専制主義の人権」。どのように両立していくのか。海南島を「中国政府が世界に開くドア」として育てていく中で、見いだしていくのかもしれない。

願わくば、「中国政府が民主主義を導入する」試金石が海南島であってほしい。無理筋ではあるが。

#日経COMEMO #NIKKEI

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