2006_1202世界一周part20005

人との出会いが旅を面白くする(世界一周の旅~マレーシア③)

サトルさんと出会った次の日から、その日本人3人と以前であったコウイチさんも泊まるバスターミナル近くのホステルに移動。名前をメモしていたのだが、今は見つけることができなかった。

朝起きてみると、同じ部屋のコウイチさんはもう起きて宿の情報ノートを見ていた。聞いてみると28才という。21才の自分と一緒にいると自分が兄に見られるのではないかと思うほど童顔且つ華奢な体つきで、時に人懐っこい笑顔をする人だ。その人に誘われ一緒に出かける。

街を歩いていると、2人のマレー人のおばちゃんに声をかけられた。2人で何か我々2人に関する賭けをしていたようだが、日本人だと答えたときに一方のおばちゃんが嬉しそうな声をだした。国籍予想でもしていたのだろうか。1人のおばちゃんは日本語学校の教師をしているそうで、日本語がとても達者であった。どこからきたのとか、歩くときはバックに注意しなよとか親切なことを言ってくれて、別れ際には「今日から3日間休日だから好きな時に連絡しなさい」と電話番号までくれた。マレーシアと言えば、賭け事に巻き込まれて金を巻き上げられる詐欺が横行していると聞いていたので警戒感Maxだったが、特にどこかに連れていかれるわけでもなく別れた。

次の日にコウイチさんと共に好奇心を持って電話をかけてみると、3度目の電話に出て、「今日いとこに子供が生まれて病院にいるから、一緒に回るのは無理」とのこと。会えないのは残念だったが、少なくとも騙す気はなかったんだなあと思い、ちょっと嬉しくなる。

チャイナタウンで朝食にバイキングを食べようとレストランに向かっていたとき、鶏を捌いている場に遭遇してしまった。あまりにも惨くて見ていられなかったが、コウイチさんはその手順を知っており、(別にその必要は全くなかったのだが)解説をしてくれた。こうやってベジタリアンになる人もいるんだろうなと思いながら、その日は肉を口にしなかった。

その後、コウイチさんの提案でバトゥ洞窟という観光地に向かうことに。KLからバスで1時間、2リンギット(約50円)という破格の値段で向かった先には、100mはあるのかと思う像と272段の階段が待っていた。

雨でぬかるんだ地面と野生の猿に気をつけながら階段を上りきると、洞窟の中にヒンドゥー教寺院が姿を現した。このように、自然をメインとした見どころはシンガポールから見ていなかったので、新鮮な感動があった。

洞窟からKLに戻った後はコウイチさんと別れ、腹ごしらえをする為に再びKLCCに行くことに。久しくデザートを食べていなかったので、食後にアイスクリームとワッフルのセットを注文する。なかなかうまいので写真を撮る。

帰る途中にネットカフェによる為以前泊まっていたRed Dragon Hostelに立ち寄ると、映画の無料上映会を行っていた。上映していたのは以前見たことのあるBig Fishであったが、主人公の一途な生き方に心を打たれる。自分も最期のときはあのように人生で出会った様々な友人に笑顔で見送られたいなと思う。旅行中は感傷的になりやすいのだろう。

ホテルに戻るとコウイチさんがまだ起きていたので、屋上で話をする。彼は外見からは想像もつかないが、女の子を良く買っているという。こちらでは「ジキジキ」といいながらキャッチが声を掛けてくるとか、値段の相場とかを教えてくれたが、全くそんな気にはなれない。日本人男性はそんなことの為に東南アジアを旅しているのかとガッカリしてしまう。

誰かといると予想外の刺激に出くわすことが多い、まだこのときは序章に過ぎなかったのだが、そんなことをぼんやり考え始めた瞬間であった。

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