年下からパワハラを受けるとはどういうことなのか
パワハラといえば、「キツい上司から大声で怒鳴られる」といったイメージが強いですが、実は年下からのパワハラも存在します。
パワーハラスメントとは、主に社会的な地位の強い者による、
「自らの権力や立場を利用した嫌がらせ」のことです。
ですので、一般的には、役職を持つ立場の人が、パワハラの加害者である事が多いのですが、私が年下から受けた嫌がらせも、パワハラに該当します。
私は数年前の人事異動で、全く未経験の部署に配属されました。
そして運悪く、仕事を私に教えてくれるのが、年下のテイカーでした。
「テイカー」とは、真っ先に自分の利益を優先させる人で、何でも自分中心に考え、自分の利益を得る手段としてのみ相手に与える人です。
仕事を教えてくれる人が、ギバー(人に惜しみなく与える人)やマッチャー(損得のバランスを考える人)ならば、問題はなかったと思います。
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さて、この年下のテイカーは、新規配属者に仕事を教えることは、自分に利益がないので、時間のムダと考えます。
ですから、仕事の教え方が雑になるだけでなく、自分の仕事が奪われることまで警戒し、教える内容もわざと少なくしたりするのです。
そして、新規配属者が仕事でミスをしたら、自分の教え方が悪いことなど知ったことかと、相手を非難して追い込んでいきます。
これは、仕事における優位な立場を利用して、相手にいやがらせをするという、れっきとしたパワハラなのです。
もしあなたが新規配属者の立場だったら、どのような行動で、パワハラから逃れることができるでしょうか。
新規配属者は教えてもらう立場なので、圧倒的に不利な立場には違いありませんが、状況を打開する方法はいくつかあります。
✅詳細な業務内容書を作成してもらう
出来るだけ人に教えたくないテイカーは、業務内容をまとめた書類すら作成しません。
「仕事を効率良く進めるために必要」と、上司に掛け合いましょう。
私の場合は、上司がポンコツで、掛け合っても作成されることはありませんでしたが・・
✅仕事の範囲を明確にする
テイカーは、うまみのある仕事以外の、めんどくさい事や雑用は、何かと押し付けて来ます。
仕事を教えてもらう引け目から、雑用など引き受けがちですが、誰の仕事かあいまいな場合は、みんなで手分けするなどの交渉をしましょう。
✅いやがらせだと感じたら相手に伝える
テイカーは自分の利益しか考えないので、相手が傷ついても容赦しません。
嫌なことを言われたりされたりしたら、「それはパワハラですよ」と相手にきちんと伝えましょう。
何も言わなければ、どんどん攻め込んできます。これは、典型的なイジメっ子のやり口です。逆に、うるさく言う人には、意外と攻撃しません。
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私の経験上、日本の企業には、まだ隠蔽(いんぺい)体質が根強く残っています。
と言いますのも、私が3人の上司にパワハラの被害を訴えたところ、信じ難いことに、3人とも同じことを言ったのです。
「オレも(上司に)パワハラされている」
ハイ???
おかしいと思いませんか?
普通なら、
「いつ誰にどのようなパワハラを受けたの?」って聞くはずですよね。
つまり、自分の部署でパワハラがあったことを知られたくない(自分の管理能力を問われる)ので、「オレもパワハラされている」という言葉で、私を煙に巻こうとしたのです。
この「揉み消し」という行為は、私が勤めている会社だけでなく、多くの会社で行われていると推測され、パワハラが裁判まで争われるケースは、ほんの氷山の一角に過ぎません。
そして裁判沙汰になるということは、会社を辞めざるを得なかったり、体調を崩して働けなくなったり、深刻な被害を受けた場合がほとんどです。
そうならないためには、初動が大事です。
パワハラの加害者は、「自分は指導をしている」と、勘違いしているケースもあります。
あなたが、パワハラを受けていると感じて、相手に直接言うのが難しい場合は、組合や同僚など、まずは身近な人に相談して、解決の糸口を探しましょう。
日本でパワーハラスメントという言葉が提唱されてから、約20年が経過しました。
パワハラという言葉がなかった20年前を振り返ってみると、上司からパワハラを受けるのは当たり前でしたし、今でも心の傷として残っています。
今後もパワハラは、なくならないと思います。
しかし、パワハラを受けた時の対策をしておくことで、ダメージを最小限にとどめることは可能です。
誰でも被害者になる可能性がありますので、しっかり準備をしておく必要があるのです。
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