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いつの日か、劇場に染みますように。


加藤シゲアキさんの脚本家デビュー作、「染、色」の公演が中止となりました。



この状況ですし、十分な稽古期間を取ることも全員の安全を確保することも、今の段階では難しいことは分かっています。そしてその状況で行う方々ではないということも。

この決定が予想外、とは全く思っていません。正直こうなるだろう、それをいつ発表するだろうと心の片隅で待っていました。


それでも、正式に「中止」という文字を見た時は息が詰まりました。


人間なかなかうまくできてないんだな。
覚悟してても悲しいものは悲しいし、悔しいものは悔しい。結局はその場の感情にいっぱい振り回されてしまうんだなあ。


同じメンバーを集めて、スケジュールを調整し、劇場を借り、再び上演するまでどのくらいの期間がかかるのか分かりません。「染、色」だけじゃなく、他にも中止になった作品はたくさんありますし、その中でどれだけが再度公演を打つことが出来るのか分かりません。

なんなら、チケットを取っても果たして本当にやれるのかという不安の方が大きい、今日この頃。


だからこれはただの希望になりますが、いつの日にか心から安心して劇場に座り、「染、色」を観劇できる日が来ますように。

だって大好きな加藤さんの初脚本家デビューだよ、上演してほしいよ。それを観たいよ。



ファンクラブに載せられていた、加藤さんからの手書きのメッセージも拝見しました。

言葉の一つ一つと、手書きという手段から加藤さんの誠実さがビシバシと伝わってきて、だからこそ余計に悔しい。

インタビューや雑誌でも、執筆されてたことを話していたしそれを拝見していたし。

脚本は完成されていたそうです。あーそうか。悔しい。悔しがることしかできないのも悔しい。



どうかいつの日か、この加藤さんの作品が劇場内でじっくりと染色されますよう願っています。

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