最後まで一緒に走ろうねって言ったじゃん体験。 #1月課題図書:はあちゅう『半径5メートルの野望』【1カ月1冊生活】


1月の課題図書は、2015年(6年前…!)に発行された、はあちゅうさんの『半径5メートルの野望』にしました。


発行当時から母がはあちゅうさんのファンで、熱心に読んでいたものを、何かのときに「あんたもこれ読んでみな」と渡されて早数年。

もともと母にはあけすけに自分の悩みや葛藤、愚痴を話すタチなので、そんないつまでも自立しない娘を見かねて、「これを読めば何か得るものがある」と思ってくれたのでしょう。
それをここまで放置し続けてごめん、母。


内容については既に多くの人が読んでいるだろうし、書評されていることかと思うので、はあちゅうさんがこの本を書いたときとほぼ同じ年齢の、あれから5年後を生きるうだつのあがらない人間が感じたことを、推薦文っぽく書くことにします。

※5年も前の本なので、はあちゅうさん自身もきっと考えが変わられているところはあるのだろうな、ということは頭の片隅に置きながら読みました。ということで、以下、私が書く「はあちゅうさん像」はあくまでこの本を読んで感じたことであって、それから5年間の彼女を的確に踏まえたものではないということだけ、ご了承ください。


はあちゅうさんにいちゃもんをつけたくなる理由


まず、正直にいうと私ははあちゅうさんのファンでもアンチでもありませんが、少し「鼻につくな」と思ったことはありました。
職場の先輩が「はあちゅうってなんでいちいちイラッとするんだろうねー」と話していたのを聞いたこともありました。


それがなぜなのか、この本を読むとわかったような気がします。


はあちゅうさんはとにかく真っ直ぐで正直、さらに自分の中の「醜い」ところを隠さずに認めた上で、「正しい」ことを発信される(と思わされてしまうような強い説得力を持っている)。

人間の「醜い」ところ、「恥ずかしい」ところ、「弱い」ところを綺麗事で隠さずに自分の経験として発信されるので、その「醜く」「恥ずかしく」「弱い」姿は、鬱屈としている自分にものすごく重なるのです。

—あぁ、私もそうだ。結局自分のことしか考えていないし、自意識過剰。恥ずかしくて人様に言えない夢を持っていたこともあったけど、自分で自分を好きになれるだけのことを何も成し遂げていない。今の自分には価値がないなぁ。


その一方で、はあちゅうさんはそんな恥ずかしくて人様には言えないようなことも正直に言ってしまっていて、しかもそれでいて本人の夢を叶え続けている。
同じ闇クラスターにいてくれるのかと思いきや、私にはとてもできないような行動力を発揮されて、「キラキラした(安直だけど、テレビに出たり本を出版したり、有名人と仲良くしていたり、美味しいものを食べていたり、何より自分のやりたいことで生活していける)人生」を送られている。

「えっ、最後まで一緒に走ろうねって言ったじゃん」的な、マラソン大会の歯痒さを感じてしまうのかも(少なくとも私は)。
と、思ったのでした。


いや、はあちゅうさんから一言も「最後まで一緒に走る」なんて約束は取り付けていないのですが、そう思わせてくれるくらい、彼女の実体験に基づく文章は「ふがいない自分」に寄り添ってくれる感じがあるのです。


おそらく私なんかは比にならない、比べるのも失礼なくらい、ものすごく努力をされていて、辛いこと悔しいことを嫌というほど経験されているのだと、この本を読んで改めて拝察しました。
人と比べて特別勇気の量が多いとか、そういうことはおそらくないのでしょうが、それでもたくさん行動を起こされてきたのだと思います。

でもその行動力や反骨精神がすごすぎて、「そんなこと、今の私の環境ではできないよ」「結局運が良かったんだよ」「そこまでして、人に嫌われるリスクを負ってまで、のしあがりたくないよ」とか言いたくなってしまう。ケチをつけたくなってしまう。

本書にも出てきますが、こんな逃げるようなことを言っているうちは一生、うだつのあがらないままなのはわかっていても、です。だから私は小物なのだ。。。


「人生をつくるのは、行動だけ。」


要するに、はあちゅうさん、すげぇ。

私ももっと真っ直ぐに正直に行動を起こしてみよう。
それでもうまくいかなかったら、はあちゅうさんのせいにしちゃおう。


というのが、今月の課題図書からの学びでした。



本書の中にも、こんな一節があります。

実は行動力というのは才能ではありません。行動を分解すると、「感情」と「作業」の二つから成り立っています。「これをやろう」という一握りの前向きな感情と、特に才能のいらない単純な作業が、「行動」の正体です。

「『やるのだ』という感情を長く持ち続ける」と、自分で決めてしまう。
「何をやるか」というイメージを具体的に持つ。
あとは、調べたり、誰かと話したり、勉強したり、といった「単純作業」を繰り返す。

これが「行動力」なのだそうです。


せっかく読んだからにはその「行動力」を自分のものにしてみようかと。



具体的には、以下の4つくらいは日々の自分に生き方に反映させようと決めました(あまり多くのことを意気込んでもすぐに挫折する人間なので)。


①素敵な人を見つけて、寄生して、自分の中に、素敵要素を取り入れる。

②嫌なことはネタにする。

③インプットばかりしていると、考える時間がなく、せっかく入ってきた情報が定着しない。自分で「考える」、アウトプットする。

④「悩む」ではなく「考える」。やるか、やらないかを「考え」て、やると決めたらその方法を「考え」る。



はあちゅうさん、きっかけをありがとうございました。




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