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良い職場とは何なのか

良い職場は、ホワイト企業などを指すことが多いです。

風通しが良く、福利厚生が充実しているようなイメージです。また、人間関係も良く、仕事をする上で、ホワイト企業は、とても良い企業であると言えます。

ホワイト企業と対を成す言葉として、ブラック企業という言葉があります。ホワイト企業の反対なので、風通しが悪く、福利厚生が充実していません。また、人間関係も悪く、仕事をする上では、あまり良い企業とは言えないのです。

たしかに、ホワイト企業とブラック企業という言い方をして、単純に比べると、それはホワイト企業の方が良いという結論に至ります。

ただ、実際に働いてみないと、どのような職場環境であるかというのは分かりません。例えば、リクルーティングを担当する人たちは、とてもさわやかで印象も良いかもしれませんが、実際に会社の中は、イメージと全く違う場合もあります。

もちろん、これはリクルーティングの戦略と言ってしまえばそれまでです。良い印象を持ってもらった方が、良い人材というのは集まりやすいので、どうしても人事をつかさどる部署には外向きの人が集められる傾向にあると言えます。

近年はインターネットやSNSなどで会社の中の情報というのを隠すのがとても難しくなりました。

また、転職する人も増えているので、実際に働いていた人の生の声として語られる説明には説得力があるはずです。

いくら人事がすばらしいと言っても、それはあくまで会社の立場から見た説明です。実際に転職した人は会社の立場と関係がありません。

失うものが無い状況で、生の声と届けることができるため、どうしても生の声の方が届きやすいのかもしれません。

会社の外にいても、会社の中のことを知ろうと思えば、いまはいくらでも手段があります。そのため、会社の情報を隠すということ自体に、あまり意味は無いのかもしれません。

ただ反対に、いくら情報を公開していたとしても、実際に働いてみなければ分からないことというのはたくさんあります。

単純に仕事内容などは、やってみなければどんなものかというのは分かりません。もちろん、おおまかな仕事というのは働く前の募集の段階で知っていることが多いはずです。

しかし、具体的な仕事に内容というのは、その組織で働いてみて初めて分かることです。とても抽象的な説明かもしれませんが、やはり誰かの説明することというのは、その人の目で見たものの説明です。

どうしても誰かの目を通してみたものというのはバイアスがかかっています。バイアスがかかっていなくても、見ている面が違うというだけかもしれません。

要するに、自分の目で見たときとは違う感想を持つということです。

また、人間関係も同じです。人間関係というのは、自分がその集団に入ってみないとどんなものかというのが分かりません。むしろ、集団に入るというよりも、話してみないとどのような関係性になるか分かりません。

うまくコミュニケーションが取れるかもしれないし、反対に全くコミュニケーションが取れないかもしれません。

この部分こそ、仕事の内容以上に、その場に飛び込んでみて初めて分かることです。

コミュニケーションというのは関係性の問題です。良い関係性ができあがれば、コミュニケーションは円滑になるはずです。しかし、関係性ができていなければ、コミュニケーションは難しいという当たり前の話です。

仕事や人間関係というのは、自分が中に飛び込んでみなければ分からないということまで整理できました。

要するに、ホワイト企業であろうと、ブラック企業であろうと、働いてみなければ分からないということです。

これは、ブラック企業でなくても、問題を抱えていることがあるということです。

そもそもホワイト企業、ブラック企業というのはイメージであり、具体的にどのようなことを指しているのかというのは、あいまいなものです。人によって異なる場合もあれば、考え方によって違う場合もあるという意味です。

また、会社が傾いているときは、ホワイト企業であろうと、ブラック企業であろうと、安心して働くのは難しいかもしれません。

よく聞く話としては、傾きかけたホワイト企業からは、蜘蛛の子を散らすように優秀な人材が転職をしてしまうようです。

イメージというのは移り変わるものなので、いまのイメージと、これからのイメージというのは変わる可能性があるのかもしれません。

それでも実際に働こうと思うと、ブラック企業よりも、ホワイト企業の方が良く、風通しが良く、福利厚生が充実している方が良いはずです。

この基準というのは大切にした方が良いのですが、これと同時に、成果の出る職場という考え方も持っておいた方が良いと感じます。

ざっくりと考え方を整理すると、ホワイト企業というのは、社員が働きやすい環境を整えて、その上で結果を出そうとすることです。反対に、ブラック企業は、まず成果を出すことを優先しているので、社員の働きやすさが二の次になっているかもしれません。

この優先順位だけを整理すると、ホワイト企業が良いのか、ブラック企業が良いのかというのは分からなくなってしまいます。

もちろん、働きやすさも仕事の成果もどちらも大切です。大切なのですが、どちらかを選ばなければいけ無くなったときには、成果を優先しなければいけないのではないかと感じます。

会社というのは生き残らなければ、社員を守ることができません。ホワイト企業であることは大切なのですが、会社がつぶれてしまっては元も子もないと感じます。

そういう意味では、ブラック企業の意味が全くないかと言われれば、そんなことは無いと感じてしまうこともあります。

職場の風通し、福利厚生、成果、どれも大切なのです。どれを優先するかということを考えたときに大切になるのか、その会社や組織の理念だと感じます。

理念を追い求めるということです。理念をベースに目標というのは作られることが多いです。目標は達成するものです。

目標を達成するために努力をするのですが、その根底にあるのは理念です。理念をベースに物事の優先順位を考えるというのが、生き残るためには大切なのだろうと感じます。

もしそれで生き残れないのであれば、それは理念がまちがっているか、そもそもその理念が社会から必要とされていない可能性があります。

だからこそ理念は大切にしなければならないと同時に、普遍的なものが多いのです。

会社の理念というのは覚えている人の方が少なく、実際は日常の目標にとらわれて、それだけを見て生きている人もたくさんいるのかもしれません。もちろんそれでも問題はありません。

ただ、覚えておいた方が良いのは、会社の寿命よりも、人間の寿命の方が長い場合があるということです。

100年続く会社というのは、世界でも珍しいと言われることが多いです。もし100年以上続いていたとしても、その途中で色々な雨風にさらされて大変な思いをしていることもあるかもしれません。

人間は100歳とは言わなくても、80年は生きている人というのはたくさんいます。会社の理念や良い職場などを追い求めるというのは、いまの最適解を見つけるためには大切なことです。

最適解が見つかればそれは良いかもしれませんが、それが見つからないのであれば、ムリに組織に所属する必要は無く、自分の思い描くような人生を送るというのもひとつの手段だと感じます。

ホワイト企業で働くことだけを目標にしてしまうというのは、少し盲目的なのかもしれません。

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