限られた時間で結果を出す

どんな状況においても、限られた時間の中で結果を出すというのは大切なことです。

それが度を過ぎれば問題ですが、たいていの物事には締め切りがあります。その締め切りまでに、ある一定の成果を出さなければいけないということです。

それは、テストに似ています。テストは、出題範囲が決まっていて、制限時間も決まっています。

その制約条件の中で、できる限り早く、できる限り正しい答えを導き出さなければいけないのです。

学校では、それができれば優秀とされています。できる人とできない人がいるということも事実です。

限られた時間の中で結果を出すというのは、簡単なようで難しいものです。

限られた時間の中で追いつかない量の問題があるか、そもそも力不足の場合は、限られた時間の中で結果を出すことは難しいはずです。

こうして、泥沼になっていきます。常に締め切りに追われていて、どれだけ結果を出しても、いままで以上の結果を求められ続けることです。

デスマーチも同じです。次かが次へと問題が噴出して、どれだけやっても終わらない状況を指します。

それが恒常的になっているのがブラック企業と言えます。

ブラック企業は、いわゆる社畜と言われるような人たちの労働力がベースになって、その労働力によって支えられている企業を指しているのです。

そのような状況になると、生産性はあまり関係がありません。とりあえず低い生産性だったとしても、長時間労働でカバーするしかないのです。

落ち着いて考えてみれば、本来の力が発揮できる状況で、きちんとした手順で仕事をすれば1時間で結果が出せるところを、デスマーチの最中は10時間以上かかることがざらにあるのです。

さらに、デスマーチの最中は、色々な人が仕事に関わります。デスマーチであるということ自体は認識できるので、とにかく人を投入するのですが、そのマネジメントがうまくいかないことが多いです。

そのため、スキルの高い人、スキルの低い人が混在することになります。

結果として、スキルの低い人が二次災害や三次災害を引き起こすこともしばしばです。

そうなると、スキルの高い人が、デスマーチ中にやるべきことは、自分の割り当てられた仕事をやることだけでなく、スキルの低い人の仕事をカバーしなければいけません。

1時間の仕事が10時間以上かかってしまうということの原因は、このような問題に限らず、複雑に絡み合っているということです。

単に大きなトラブルということであれば、いくらでもカバーができるはずです。そこに人が余計なことをする、いわゆる人災が加わって、被害が大きくなってしまうのです。

人災というのは、多くの場所で発生しています。

本人は良かれと思ってやっていることだとしても、それが良くないことがあるということです。良くないどころか迷惑であることもあります。

デスマーチを回避する方法は、単純に危機回避能力を高めるということ以外にありませんが、どうしても巻き込まれてしまうことがあります。

巻き込まれてしまった場合は、とにかく自分のやるべきことを突き詰めて考えていくしかないと感じます。

これは、仕事が忙しくて、仕事が回っていない人も同じです。

とにかく、自分の持っている仕事を徹底的に突き詰めることです。まず手を動かすということも大切ですが、整理のできていない状態で手を動かし始めても、やり直しが発生してしまうことが多いです。

物事を整理して、順番を付けることで、優先順位をつけることができるようになります。また、自分の得意分野が見えてくるはずです。

本当にやるべきことに集中できると言っても良いかもしれません。やるべきことに集中するというのは、不要なものをそぎ落とすということです。

自分ができることと、自分がやるべきことというのは全く別物です。また、自分ができないことであっても、自分がやるべきことがある場合もあります。

そのため、自分ができることで自分がやるべきことに集中するというのは、最も効率的に結果を出す方法です。

自分がやるべきことであっても、自分ができないことであれば、結果を出すことはできません。この違いを知っておくという意味でも、自分の手元にある仕事を突き詰めておくというのは大切なことです。

では、自分にしかできないことは何かということを考えてみると、相対的に結果が出せているということです。

相対的というのは、自分よりできる人は世の中にたくさんいるけど、いまこの仕事に手を付けている人の中で一番できるのは自分であるという状況です。

クラスで一番足が速いから運動会でリレーの選手になるイメージです。

相対的に結果を出せるというのは、自分の出している結果と、他人の出している結果を比べて、客観的に評価するということです。

これは意外にできていない人が多いことと、客観的な評価というのが意外と難しいということです。

どうしても主観的な評価につながってしまいます。定量的に数字で見て分かれば良いのですが、なかなか定量的な評価ができないこともあります。

そうなると判断する基準は、自分が情熱を持ってできることと言う基準があります。自分の中で情熱があるかどうかというのは、客観的な感覚など不要です。自分の感覚が全てで、極めて主観的なものです。

これはやりたいと思えることをやるということです。そうすると、結果が出ているか、出ていないということを度外視するというのは語弊がありますが、結果が出ていなかったとしても、後から結果が付いてくることが多いのです。

考え方が行ったり来たりしますが、それでも向き不向きはあるので、時と場合によって、立ち止まって振り返ることも大切です。

そして、自分が結果を出せることか、自分が情熱を持てることという基準でがんばろうとするときに、決めなければいけないのは、結局どこでがんばれば良いかということです。

結果を出すためにがんばるとか、情熱を持っているからがんばれるというのは、まちがっていません。

自分の力が発揮できる場所か、自分の力が発揮できるようになる場所で戦うというのは大切なことですが、それ以上に大切なのは、自分の力が高く売れるところでがんばるということです。

自分の力が高く売れるところというのは、自分を必要としてくれる場所で戦うということです。

この場所をまちがえると、いくら結果を出しても、いくらがんばっても、報われることはありません。

おそらく、報われるどころが、疎まれるか、無視されるというのが関の山です。

結局、自分のがんばりを誰かに買ってもらわないといけないのです。そのために必要なのが、自分の売り場を確認するということです。

そのためには、自分の理想的な状態をイメージすると良いと思います。

自分の理想的な状態をイメージすることで、いまの自分に足りないことや、どうなりたいからどこで戦えば良いのかということが分かるようになります。

それは大きなことでも、小さなことでも構いません。大きなことであればお金持ちになるということかもしれません。そのために必要なことを考えることも大切です。

小さなことだと残業をしないことかもしれません。この場合は仕事を標準化して、短時間で最大の結果を出すことです。とにかく高い効率を追い求めることが大切です。

あくまでがんばるとか、どこで戦うかというのは手段でしかありません。

限られた時間の中で結果を出すために必要なのは、自分が何をするのかということを見極める能力です。

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