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踊り明かそう-ワルツにまつわる曲7選

体を動かしたいよね! ということで。ワルツを選んだのではなく「ワルツをテーマにした曲」です。

1.吹奏楽部門

野呂望/あなたとワルツを踊りたい

(25:44〜)

「ワルツ」というのはヨーロッパで隆盛した舞踊で、ご存知、3拍子に乗って旋回しながらステップを踏むものです。
この曲はワルツを「踊れない」人が、不器用にステップを踏む様子を何と5拍子で表現しつつ、パートナーの手を借りながら舞踏会デビューしていくという物語を描写しています。無事に踊れるようになって、最終盤で華やかな3拍子のワルツが現れる場面はとても感動的です!
若い作曲家によるこの作品、すでに各所で話題になっていますが、かつての「たなばた」のように今後も取り上げられていく魅力があると思います! ちなみに素敵なタイトルですが、同名の小説もありますね。

2.クラシック部門(その1) 

M.ラヴェル/ラ・ヴァルス

「あなたとワルツを踊りたい」の作曲者が大きな影響を受けたと公言しているのが、フランスの作曲家ラヴェルによるこの曲です。

ファゴットが断片的にメロディを奏でる神秘的な冒頭から、だんだんと霧が晴れていって、絢爛豪華な舞踏会が開かれます。どの旋律も妖しくて色っぽい! そして面白いのは、ラストでワルツが崩壊していくところ…! 美しい3拍子が何と2拍子になって、終わりを告げるんですね。

3.ポップス部門(邦楽)

くるり/ブレーメン

ウィーンでオーケストラと録音した7thアルバムに収録されていて、アルバムタイトルが「ワルツを踊れ」なので…笑。

歌詞が物語になっていて、音楽への愛に溢れた傑作だと思う!また広がりのあるサウンドを支える録音も素晴らしいのです。くるりの岸田さんはクラシック音楽マニアでもあるので、編曲には相当こだわっていそうですね!

4.ポップス部門(洋楽)

カーペンターズ/マスカレード

マスカレードというのは仮面舞踏会のこと。身分や正体を隠して、舞踏会からの逢瀬を期待した男女が集まる妖艶な夜のことなのですが、この曲の歌詞はそこから一捻りしており、つまり愛し合う2人が自分を偽り・本音を隠した駆け引きをしているその虚しさを、仮面舞踏会という比喩で表しているんですね! 文学的ー!

色っぽく絡みつくフルートとピアノが素晴らしい!! カーペンターズは名曲ばかりですね…

5.ジャズ部門

デューク・エリントン/花のワルツ

チャイコフスキーによるバレエ音楽「くるみ割り人形」の「花のワルツ」を、ジャズの巨人デューク・エリントンがアレンジしたものです。クラリネットのソロ、挟み込まれるバリトンサックス、ミュート付きトロンボーンのハイトーンソロ…いやぁエリントンは本当に天才だったんだなと…音楽性があふれまくっています。。なお2拍子になっています笑

6.クラシック部門(その2)

C.M.ウェーバー/舞踏への勧誘

元々ピアノの曲ですが、管弦楽法の大家ベルリオーズがオーケストラ用に編曲したもの。最初は距離のあった男女が徐々に声をかけあって、ぎこちなくステップを踏み始める前半。男性がチェロで、女性がフルートで描写されています。その後、曲は壮麗な舞踏会となって、最後は感謝のお辞儀で終わるという、美しい描写音楽です。

7.おまけ

フィロソフィーのダンス/ダンス・ファウンダー

シティポップを歌って踊るかっこいいグループだなと思っています! 「ダンス」を冠していながら、この曲の歌詞「ここに間違ったステップなんて無いんだ」…というのが良いですね。

8.終わりに

やはりヨーロッパ起源の舞踏なので、特にクラシックの世界だとワルツ関連の曲はとても多いですね! 今度は単純にワルツの曲を選ぼうかな…

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