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リアリティショーからリアルへ

情報というのは2つのタイプがあると思います。一つは「与えられるもの」もう一つは「取りにいくもの」。これらはその情報を持っている人と自分との「距離感」で表すことも出来るでしょう。前者は遠く、後者は近い。もし仮にその2つの情報が全く同じ内容の情報だとしても、その距離によって自分自身にどのように作用してくるか大きく変わってきます。
「与えられるもの」の情報は、時間と共に忘れ去られてしまい、自ら「取りにいった」情報は、自分自身の血肉となり頭や心にストックされていく知識や知恵に変換されるのでしょう。

ここ最近は「真実(リアル)」というのはどこにあるのかな、なんてことをぼんやりと考えています。メディアや人々の興味や関心をひいていた恋愛リアリティショーは、作られたリアリティだったということが事件を経て明らかになりそのメッキが剥がれ、国内外の暴動は、端緒の真意からは乖離した政治意思なども働いてしまい今年の大きな出来事の一つとなっています。
これらのニュースで今話題になっている出来事の是非を問うということではなく、これからも災害や疫病もそうですが同じようなニュース伝播構造が我々の前に立ちはだかります。つまり、ネットやSNSで話題が増し、マスメディアが爆発的に報じとどめを差しにいくというものです。厄介なのは誰の意思でそうなっているか見えにくくなっていて、自分たちの目に見えてくるのは、いつだって最後の「情報」の部分なんです。
この飛び交う「情報」に自分の中でどう価値を見出していくか、受け取った情報の「真実(リアル)」はどこにあるのかということが、言わずもがなこれからの時代、益々重要になってくるのでしょう。

先日配信された経済メディアで報じられていましたが、代々木上原にある「sio」というレストランが店舗営業自粛を余儀なくされた際に、twitterでお店のレシピを無料公開したり、プロの料理人でないと作れない贅沢なお弁当をテイクアウト用に開発したりすることで、自粛期間中は売上も落ちることなく、この期間を乗り越えることが出来たというのを目にしました。
その中でオーナーシェフは、その結果を振り返りながらお客様との接点がお店という場所じゃなくなっただけで、お客様との接点が変わったのであれば、そこで自分たちが提供できる味覚でのコミュニケーションのやり方を徹底的に考えたとおっしゃっていました。
こうやって字面にするのは、とても簡単なことで相当な苦労もあったことでしょうが、一見新しいことが当たって成功したと思われてしまいますが、店舗営業自粛期間前から、変わらず食を通した体験価値について向き合い続けた、言い方を変えると自分たちの提供価値とはなんのかという自分たちの「真実(リアル)」がとても明確になっていたからこその結果だったのでしょう。

こんなふうに、バラバラの出来事やコンテンツを見ながら「真実(リアル)」ということを考えつつ、自分たちのオンラインショップのaboutページの文章を改めて少し書き直してみました。自分でもこの文章で皆さんがどう感じるかなというのは想像出来ないくらい抽象度高めなのですが、まぎれもなくこれらは自分や自分の仲間が大事に考えている「真実(リアル)」の言葉です。だからあまり急がずにじんわりと、じっくりと伝わっていけばいいなと思っています。

いつか見た風景へ
誰にも忘れられない風景や瞬間がある。

そういったモノは、一瞬のようでいて

実は、じっくり「時間」を積み重ねた結果が

カタチへと昇華したことなのだろう。

分からないことがあったとしても

すぐに答えを出そうとせずに

色々な人たちとたくさん話をして
よく考えていこう。

手で触って自分で確かめてみよう。



角度を変えて、その輪郭がぼんやりと見えてきたら

自分の中から湧き上がる何かに耳を澄ませてみるといい。
外に答えは探すな。真実は中にある。

https://aquietday.jp/pages/about


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