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【フィルムカメラ】minolta HI-MATIC 宇宙に行った大衆カメラ
このカメラを語る上で欠かせないのは、
1962年、アメリカの有人宇宙飛行計画、
マーキュリー計画で宇宙に行ったカメラ
というエピソードである。
厳密にいうと実際に宇宙に行ったのは、
OEM品でグローブをしてても操作できる
ように、かなりの改造がなされている。
![](https://assets.st-note.com/img/1707651005151-tcIKANpoZB.jpg)
名機と呼ばれるカメラは、その性能や
デザイン性が要因となることが多いが、
使われた歴史的な背景が、そのカメラ
を世間に知らしめることもある。
しかもミノルタとしては後になってから、
飛行士が船内に持ち込んだことを知った、
というオチまでついている。
![](https://assets.st-note.com/img/1707652342294-5d0GJ7QK7Z.jpg)
シャッターはレンズの横にあるレバーを
引き下げる操作でサクッと気持ちのよい
レンズシャッター音で機械仕掛けの感触
を指先に伝えてくれる。
そして光に反応して電流が露出計に流れる
セレン光電池のモザイク窓がドカッと居座り、
クラシックカメラらしいビジュアルに。
もちろん電池は不用。ただピントを合わせて
シャッターを押す(下げる)だけで撮影できる、
宇宙でも耐え得る堅牢な大衆機である。
![](https://assets.st-note.com/img/1707654486489-XXTGiThd2R.jpg)
猫がじっとうずくまっていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1707654549417-AneGIUxuVZ.jpg)
どんな汚れもノックアウト。
![](https://assets.st-note.com/img/1707654669355-KQIzbmUPDl.jpg)
フェンス越しに植木を食む野良猫。
1962年発売、45mm/F2.0レンズ搭載。
暗い所は流石に難しいが、光によっては
鮮明な写真が数十年経った今でも撮れる
ことは堅牢なカメラである証拠だろう。
その後シリーズ化されたハイマチックだが、
それもグレン中佐がOEM機を持ち込んで
くれたことが切っ掛けだったと思う。
それどころか、その後のミノルタの存続
にも関わりあることだったかもしれない。
こうして時を超え、昔の“眼”で見る風景は、
昭和にタイムスリップした風景を今見せて
くれているような錯覚に陥って面白い。
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