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【フィルムカメラ】minolta HI-MATIC 宇宙に行った大衆カメラ

このカメラを語る上で欠かせないのは、
1962年、アメリカの有人宇宙飛行計画、
マーキュリー計画で宇宙に行ったカメラ
というエピソードである。
厳密にいうと実際に宇宙に行ったのは、
OEM品でグローブをしてても操作できる
ように、かなりの改造がなされている。

名機と呼ばれるカメラは、その性能や
デザイン性が要因となることが多いが、
使われた歴史的な背景が、そのカメラ
を世間に知らしめることもある。

しかもミノルタとしては後になってから、
飛行士が船内に持ち込んだことを知った、
というオチまでついている。


シャッターはレンズの横にあるレバーを
引き下げる操作でサクッと気持ちのよい
レンズシャッター音で機械仕掛けの感触
を指先に伝えてくれる。

そして光に反応して電流が露出計に流れる
セレン光電池のモザイク窓がドカッと居座り、
クラシックカメラらしいビジュアルに。

もちろん電池は不用。ただピントを合わせて
シャッターを押す(下げる)だけで撮影できる、
宇宙でも耐え得る堅牢な大衆機である。



新宿ゴールデン街の裏路地。
猫がじっとうずくまっていた。


同じく裏路地にあったタイソン?の洗濯機。
どんな汚れもノックアウト。


ゴールデン街にある駐車場で
フェンス越しに植木を食む野良猫。


1962年発売、45mm/F2.0レンズ搭載。
暗い所は流石に難しいが、光によっては
鮮明な写真が数十年経った今でも撮れる
ことは堅牢なカメラである証拠だろう。

その後シリーズ化されたハイマチックだが、
それもグレン中佐がOEM機を持ち込んで
くれたことが切っ掛けだったと思う。
それどころか、その後のミノルタの存続
にも関わりあることだったかもしれない。

こうして時を超え、昔の“眼”で見る風景は、
昭和にタイムスリップした風景を今見せて
くれているような錯覚に陥って面白い。

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