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「光る君へ」 第十四回 清少納言の言葉

史実とは違うはずなのに、何故かNHK大河ドラマ「光る君へ」を見てしまう。見ていて毎回納得してしまう原因が分かった。

今夜見た第14回「星落ちてなお」の中で、離婚して子供を手放してでも宮中で働きたいという清少納言の言葉があった。これなんか、まさに『枕草子』の中に書かれてる事と同じだ。史実ではないのに、一々納得してしまうのは、こういう事なのかもしれない。


清少納言との会話の中で、宮仕えをしたい、離婚し子供を手放しても・・・という。

生い先無く、忠実まめやかに、似非えせさいはいなど、見て居たらん人は、鬱悒いぶせく、あなずらはしく・・・

将来の見通しもなく、ただ真面目に平凡な家庭人として妻として母として、小さな幸せに満足し、それを守ろうとする女は鬱陶うっとうしい

枕草子:生い先無く

家庭に収まるな、というスゴい意見などは現代的に思われる。

しかも、宮仕えに出ると男性の眼に触れるとか、そんな事に臆するなとも書いてある。宮仕えをした女性を、鬱陶しく思う男も批判してる。自分の子供が宮仕えなどをするときには経験が役に立つ、とまで書いてる。


ドラマの中でまひろに話しをしてるときは、まだ『枕草子』は書いてないし、実際に女房として定子に仕え出仕してるわけでもない。女性はチャンスがあれば宮中に出仕して、見聞を広め、役に立てるべきと、ハッキリとした意見を書いてる。

こういう、実際に書かれた物からの引用があり、ドラマを面白くしてるのだろう。定子と清少納言の関係がドラマで描かれれば、より面白いのだが、史実としては定子が24歳で亡くなり、清少納言が宮中を去ってから、紫式部が出仕してる。実際に二人は顔を合わせたことはないと言われている。なのに、実際に書かれている部分をドラマの中に挟むから、見て居て引き込まれるのだろう。


実は、この後の「舟を編む」の方が好きなのだが。

池田エライザちゃんが可愛い。
見終わると、なぜか『広辞苑』を開いてしまう。

人生、やり直しが効くならば『広辞苑』のような辞書の編纂に携わりたい。



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