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攻撃にダイナミズムをもたらすユッタ・ランタラ :: P2W015 :: WSL Watch #060

アーカイブ的な意味合いもあるかも? って思って気まぐれに量産体制に入った'P2W = person to watch(注目したい人)'シリーズの第15弾はレスター・シティのフィンランド代表FWのユッタ・ランタラ(Jutta Rantala)を。今シーズンのWSLを観てて「トップ4以外のチームだと...」って考えたときに、"WSL Watch 059"で取り上げたエリザベス・ターランド(Elisabeth Terland)と並んでわりとすぐに思い浮かんだ選手なんで。籾木結花と宝田沙織のチームメイトでもあるし。

左右両足を上手く使うユーティリティなアタッカー

プロフィール的な部分は後回しにして、とりあえず、ユッタ・ランタラのざっくりとした印象を言うなら、「両足が使えて、攻撃的なポジションならどこでもできて、ゴールでもアシストでもチームに貢献できるアタッカー」って感じかな。今シーズンのレスター・シティのゴール・シーンに登場する頻度はかなり高めなんで。

今シーズンのユッタ・ランタラはリーグ戦全18試合(スタメンは16試合)に出場してて6ゴール+4アシストって数字を残してるんだけど、この数字はどっちもチーム内トップで、チームの全25ゴールの40%に当たる10ゴールに関与してるってことになる(ちなみに、籾木結花は1月加入なのに2ゴール+3アシストで、これはこれで同じくらいインパクトがある数字だと思うけど)。

改めて最近の試合をいくつか確認してみたんだけど、CMFでプレイすることはほとんどないけど、WGなら左右でプレイしてて、WG起用がメインだけどインサイドMFでもプレイできる感じ。たぶん右利きなんだと思うけど、ちょっとプレイを観ただけだと利き足がどっちかわからないくらい両足が使えるのが特徴で、身長がすごく高いわけじゃないけど、それなりに重量感があってパワーとインテンシティに機動力と推進力も兼ね備えてる。基本的には保持局面での働きが持ち味だと思うけど、非保持局面での貢献度も普通にちゃんと高いかな。

ただ、すごく背が高いわけでも低いわけでもなくて、すごく痩せてるわけでも逞しいわけでもなくて、スペインとかイタリアとかみたいなラテン諸国じゃないヨーロッパ系で、金髪でポニーテイルって感じなんで、パッと見て個体識別しやすいタイプの選手ではないかな。WSLの試合をたくさん観てる人なら共感してくれる人がけっこういると思うけど。馴れてくればある程度識別できるようになるし、WEリーグとかだと日本人選手で似たようなことになるんだけど。

加入1シーズン目から完全に主力に

プロフィール的な部分も押さえとくと、ユッタ・ランタラはフィンランド出身のFWでレスター・シティでは背番号8を付けてて、1999年11月生まれの24歳。身長160cmだからそれほど大きいわけじゃない。フィンランドのクラブでキャリアをスタートさせて、スウェーデンのクラブを経由して2023年の夏にレスター・シティに加入して、WSL初挑戦の今シーズンは現時点でリーグ戦全18試合に出場、チーム最多の6ゴール+4アシストを記録してるから、即戦力としてすぐにチームにフィットしたって言っていいはず。

2020年からフィンランド代表としてもプレイしてて、17試合に出場して5ゴールを決めてるらしい。フィンランド代表はヨーロッパでも強豪って感じの国ではないと思うんで、それほど観る機会はないんだけど。

とりあえず、レスター・シティの攻撃に大きく貢献してるアタッカーであることは間違いないし、籾木結花とか宝田沙織とかとの絡みも含めて今後も要注目なんじゃないかな、と。代表ウィーク明けにはトッテナム・ホットスパーFAカップの準決勝、どっちが勝ってもクラブ史上初の決勝進出っていうビッグ・マッチも控えてるし。



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