見出し画像

子どもたちの成長が自分の成長に繋がる、ジュニアビレッジ「コーチ」という経験。

ジュニアビレッジについては以下の記事をご覧ください。

グローカルデザインスクール(株)では、静岡エリアにてジュニアビレッジ運営業務や企業連携に関わる企画・営業業務を担っていただける人材を募集しています。
正社員求人記事はこちら⇩
https://drive.media/career/job/32790
副業コーチ求人記事はこちら⇩
https://drive.media/career/job/32888

求人に興味を持っていただいた皆さまの参考になればと思い、横須賀ジュニアビレッジでコーチ(プログラム運営者・ファシリテーター)として活躍している池井将さんにインタビューを行いました!

横須賀ジュニアビレッジコーチ 池井将さん

[池井将さんプロフィール]
横須賀市のしらかばこども園学童クラブ「ぬくもり」施設長。
大学卒業後、新聞記者として働く。その後世界一周を経て心臓移植が必要な子どものための基金団体の代表を務め、3億円を集める。
2019年より、平日は学童で勤務する傍ら、週末はジュニアビレッジのコーチを副業で務めている。

Q1、ジュニアビレッジとの出会いを教えてください。

地域新聞社タウンニュース時代の上司からの紹介でした。ちょうど学童保育事業に関わり始めようと思っていたタイミングで、学童を運営する上で地域との繋がりを持ち続けたいと思っていました。
ジュニアビレッジでの新たな経験が学童の仕事にも活きるのではないかと考え、携わらせてもらうことになりました。

Q2、なぜ学童の仕事に興味を持つようになったのですか?

そもそも「子どものためになる仕事がしたい」と考えていて、その前に社会経験を積もうと考え、地域新聞社タウンニュースに新卒で入社しました。タウンニュースでは取材、記事執筆、営業まで横断的に自分で取り組む必要があったため、さまざまな世界に触れることができました。

入社して3年ほど経った頃、心臓移植が必要なお子さんのことを知り、自分もなにか力になれないかと思いました。心臓移植をするためには、3億円ほど集める必要があり、「中途半端ではできない、なんとか助けてあげたい」と思い、退社して支援団体を立ち上げました。

─では、そもそも「子どものために働きたい」と考えるようになったきっかけは何だったのでしょうか?

学生時代に夢中で取り組んでいた野球での怪我がきっかけでした。
プロになれるようなレベルではなかったのですが、野球以外にやりたいことがなく、怪我で野球を辞めることになって気力をなくしていました。
そんな時に、一生懸命に治療に関わってくださるお医者さんや理学療法士の方の姿を見て、自分も誰かのために働きたいと考えるようになり、児童養護施設でボランティアをしたりするようになりました。

ある意味怪我のおかげで、人生について深く考えるきっかけをもらいましたね。

Q3、ではジュニアビレッジに携わり始めてからの経緯を教えて下さい。

初年度(2019年)は、大竹さん(現グローカルデザインスクール社長)に手取り足取りで教えてもらいながら、横須賀ジュニアビレッジの運営を進めました。
2年目には自分が主体で進める業務が増え、3年目の今年度からはほぼ自分とインターン生のみで現場運営を行っています。

1、2年目はジュニアビレッジの全体像や各ワークショップのゴールがまだ探り探りの状態でした。また副業でやっていることもあり、週末の活動日の前日に電話でミーティングを行い、実施をするという感じで運営をしていました。
今年度からは事業の自走のために、部員が開発した商品の販売先や連携先の営業なども担当し始めました。まだまだ大竹さんに伴走してもらうこともありますが、現場運営はインターン生と協力しながら進めています。

活動では基本的に僕がファシリテーションすることが多いですが、チームに分かれて活動するときは、インターン生がそれぞれついて活動を進めています。
特に今年のインターン生は、自分事として、自発的に一緒に考え行動してくれることが多く、本当にありがたいです。データ管理なども任せることで運営業務に対し精神的余裕ができ、その分、事業推進のための営業活動に力を入れられるようになりました。

真剣に意見を出し合う部員たち

Q4、これまでのコーチ業務で印象に残っている経験はありますか?

特に印象に残っている部員が2人います。

一人目は2年間継続して参加してくれた部員です。
1年目は意見もほとんど言えず内向的な印象でしたが、その1年でものすごく成長してくれたようで、2年目は先頭に立って活動を引っ張ってくれるようになりました。

もう一人はすごくやんちゃな子で、ただ活動内容が難しくてなかなか入り込めていない印象を持っていました。その部員が活動の最終日に、実は学校では友達とあまり話せないけどジュニアビレッジでは自分を出すことができた、と泣きながら話してくれたんです。
それ以来、ジュニアビレッジは「農業ビジネスを通して生き抜く力を身につける場」であると同時に「学校に上手く馴染めない子にとっての第三の居場所(サードプレイス)」になれるのではないかと考えるようになりました。

農作業の様子。地域の農家の方に畑の一部をお借りしています。

Q5、コーチをする中で、苦しかった経験はありましたか?

特に1、2年目は自分自身も活動を理解できていないことが多く、部員たちに申し訳ないと思うことも多かったです。

ジュニアビレッジは本当のビジネスと同様に「売上を上げる」ことが目標の一つで、それが一般的な農業体験やコミュニティスクールとの大きな違いになっています。そのため、目標設定や価格設定、販売戦略など、ものすごくこだわってプログラムが組まれています。
内容によっては難しすぎると感じる部員もいたと思いますし、子どもたちが楽しめているのか、そこまでこだわる必要があるのかなど、当初はとても悩みました。

ですが、ほぼ一人で活動を任せてもらうようになって考え方が変わってきました。
例えば、会社のコンセプトづくりの場面。子どもたちからアイデアを出してもらいますが、どれもフワッとしたものでした。以前までなら楽しんでもらうことが第一で、そのまま進めていたかもしれません。でもビジネスにおいて、すべての基盤となるコンセプト決めはすごく大切ですよね。2年間の経験からそういったことが理解できるようになり、子どもたちともしっかり深掘りしてコンセプトを決められました。

3年目でようやくこだわる理由が分かってきましたし、だからこそジュニアビレッジには意味があるんだと理解できてきましたね。

─ただ、子どもたちにとって「楽しい」ことは重要だと思います。そのあたりはどう工夫されているのですか?

組織、グループで活動しているからこそ、苦手なことは他の子に任せる場面が合ってもいい、むしろ任せられたほうがよいと考えています。

現在は小5から中2までの部員がいますが、やはり子どもたちそれぞれに理解や集中力のレベルには差があります。
なので、意図的に仕事のレベルによって割り振りを考えています。学年の低い子には難しすぎる活動の場合は、そこまで活動内での必要性は高くなくても役割や仕事を作り、任せたりしますね。

自分で考えることは決して無駄にはならないと思いますし、得意な活動で力を発揮してもらえるようにしています。

さまざまなデータを元に、人参の発芽率を予測します。

Q6、今後のジュニアビレッジについて考えておられることを教えて下さい。

部員を増やすことは運営する上で大切なことではありますが、人数を増やしすぎると、やることが無くなって手持ち無沙汰になる子や、逆に誰かがやってくれるだろうという気持ちが出てくるのかなとも思います。逆に人数が少ないほうが「自分が頑張らないと」という気持ちになり、成長につながりやすいかもしれません。

事業としての継続と教育の質を両立していくのは難しいですが、あくまで「子どもたちのための活動であること」は忘れてはいけない点だと思います。

地域の企業にとっても価値のある活動にすることで新たな連携、協働が生まれ、持続可能な活動になっていくと思うので、どうやってその形を作っていくのかが今後チャレンジしていきたいテーマ・課題です。

ー池井さんご自身の今後の関わり方はどうでしょうか?

来年度は今まで以上に深くコミットしていきます。地域でのネットワークが私の強みなので、まずは”お願い”営業からでも活動の認知を広げていきたいと考えています。
まずは活動を知ってもらうことで企業の方にも活動の本質を理解してもらえ、効果的な連携に繋がっていくのではないかと思うので、自分の強みを活かして新しい繋がりを作っていきたいです。

熱意を持って教育に携わる池井さん。子どもたちの良きお手本です。

Q7、最後に、ジュニアビレッジ「コーチ」に興味を持っていただいた方へのメッセージをお願いします!

ただ教えるのではなく、子どもたちと一緒にビジネスや農業を学び、ファシリテーションという経験を通して一緒に成長できるのがコーチの魅力です。

もちろん時間がかかること、悩ましいことも多々ありますが、深くコミットするようになると事業推進や経営の知識も身に付き、総合的・多角的に事業を見られるようになるのが副業として魅力的です。
社会貢献事業でありながらビジネスの視点も必要とされるので、人としての幅が広がる良い経験になると思います。

ーありがとうございました!

グローカルデザインスクール(株)では、静岡エリアにてジュニアビレッジ運営業務や企業連携に関わる企画・営業業務を担っていただける人材を募集しています。
正社員求人記事はこちら⇩
https://drive.media/career/job/32790
副業人材求人記事はこちら⇩
https://drive.media/career/job/32888