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「バザー本番」の行方

みなさま、遅ればせながら2022年もよろしくお願いします。

早速今日は、前回のnoteで準備中のレポートをお届けした「クリスマスバザー」の本番の様子について、ご報告したいと思います。

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バザーの会場は東エルサレムでも繁華街。道路の両側にさまざまなお店が立ち並び、人通りも多い立地です。カフェ脇の入り口から入ると、つきあたりのテーブルでJVCと現地パートナー団体(AWC)のスタッフがお出迎え。

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このテーブルではスタッフのアイデアで、昨年5月に起こった空爆でさらに困難な状況におかれているガザの女性たちのハンドクラフトも販売しました。当日は雨が降っており、集客に不安が見込まれましたが、パレスチナの人たちの心遣いやスタッフの営業トークに支えられ、大盛況に終わりました!

続いて右手奥に進んでいくと、最初は「キャンドル・石鹸づくり」研修に参加した女性たちに出会えます。見た目も華やかですが、良い香りがして引き込まれてしまいました。押し花など装飾がキャンドルの中に入っているものもあり、製作者の様々な工夫が見られました。

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お客様も女性たちの姿が目立ちますね。初めてバザーに出店した女性たちの家族、親戚、友人、ご近所の方々なども応援に来てくれていたようです。また、職業訓練の講師も何人か来てくれました!

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そして奥の階段をあがると、、、

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5種類の研修のうち最も長い研修時間(120時間)の「洋裁・ファッションデザイン」コースを頑張って修了した女性たちが、笑顔で声をかけてくれました。研修で作成した洋服のほか、得意の刺繍をあしらったドレスなども出品されてました。

続いては、、、

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「お菓子・パンづくり」コースの修了生たちです。研修で学んだ基本的なレシピを自分流にアレンジしたり、形やラッピングなど見た目にも工夫が見られました。お腹がすいたのと応援したいとでいろいろ買ってつまみ食いしてみましたが、どれも外のお店で販売しているものと遜色ない出来栄えでした。一つまみで食べれるお菓子が多く、宝石箱のようにかわいいデコレーションをしている人たちもいました。

そして最後は、、、

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メークアップコースです。他の研修では研修の成果として手作りのものを販売していましたが、メークアップの修了生たちは希望者に無料でメークアップをほどこしてくれていました。いわば「お試し」で、お気に召したらご指名くださいということで次の営業につなげる作戦ですね。

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そんなわけで、特に若い女性たちが興味津々でメイク道具など質問したり、自分の肌にあう色を聞いてみたりと、とても賑やかでした。

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実は様子を見ていたところ、私も呼びとめられてお願いしてみることに。いつもはブルー系のアイシャドウを使っているのですが、「私の肌にあいそうな色で」とお願いしたところ、修了生同士であーでもない、こーでもないと数分ほど話し合った結果、ピンク系に落ち着きました。

そして、足を運んでくださった方々にいろいろ楽しんでいただこうと、2つの企画も用意。

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【その1】サンタさんによるバルーンアート

予想以上に若くスリムなサンタさんでしたが、道行く人を呼び込んでくれたり、写真撮影に気軽に応じたりと場を盛り上げてくれました。今回はバルーン・アートができる人にサンタの格好をして入り口に立ってもらい、無料でバルーンを子どもたちに作って配ってもらいました。また、その横にスピーカーも用意し、クリスマスの音楽とともにバルーンアートで子どもたちを引き寄せ、そのあとに大人が子どもに連れられて入るように仕向ける戦略でしたがそれが大当たりでした。(パレスチナではどこでもこれが効くそう・・・)

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【その2】パレスチナ歌手による生演奏

地元ではちょっと名の知られているシンガーによる1時間のミニコンサート。老若男女に好かれているパレスチナ人(そしてアラブ人)馴染みの曲が盛りだくさんで、イベントの最後にふさわしい盛り上がりをみせてくれました。バザーに参加していた女性たちもノリノリで踊っていました。途中からパレスチナの伝統ダンス・ダブケを踊り出す人たちも・・・!

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・・・という感じて、外は寒く時折雨も降りましたが、会場内は熱気にあふれた一日となりました。各研修の修了生たちにとっても、人生で初めて自分の製品を販売した人もいて、貴重な一日になったと思います。これからこのバザーの反省も踏まえ、来年度はさらに良いバザーになると期待します・・・!

JVCのパレスチナ事業では、現地に暮らす人びとの意思を応援する形での支援を行なっています。また、パレスチナの問題を日本社会にも伝えることで、一人ひとりが取り組むための橋渡し役を担うことも試みています。 サポートしていただいた分は全額、JVCのパレスチナ事業に寄付いたします。