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マーケティング施策、実行前の考え方

マーケティングの施策(広告やインフルエンサータイアップ、イベント、キャンペーンなどなど)を進めていく際、ざっと考えていることを紹介します。

1.施策の目的とゴール

まずは、施策の目的とゴールです。

目的は大きく、認知獲得新規顧客獲得(購入)の二つで考えることが多いです。その他、リテンションのビジネスの場合は継続率を上げることも目的にすることがあります。また、認知獲得の場合は、どういう認知を取りたいかまでは確認します。

ゴールは、どれくらいの数の認知獲得、もしくは新規顧客獲得か、継続率UPか具体的な数字をイメージします。

2.数字が合うか

次に、進めようとしている施策の数字のシミュレーションを行います。

まず、コストはいくらかかるか(この際、関係してくるすべての費用を出します。また、どれくらいの工数や時間がその施策にかかるのかという時間的なコストも想像します。)

次に、その施策によって生み出される成果(数字)をminとmaxで算出します。

ここのシミュレーションの算出は、やったことのない施策の場合、想像するのも難しい場合もありますが、大抵の施策はminとmaxで算出することができます。(バズった場合とかは、max数値として考えません。ここのシミュレーションの精度を高めるためには、どうすればいいかはまた別の記事で話そうと思います。)

ここまで、かかるコストとminとmaxの成果が出てきたので、そこで費用対効果が合うのかを考えます。(金銭的な部分と時間的な工数の両方)

金銭的な部分だと所謂、CPO(新規顧客の獲得単価)が合うかをみます。
minの成果では数字が合わないけど、maxの成果だと数字が合うケースもあります。その場合は、感覚的にminになる確率とmaxになる確率を考えて、感覚的な期待値でやるかやらないかを考えています。

また、金銭的な費用対効果は合いそうだが、施策を行う時間的な工数が大きくて、数字のインパクトが小さすぎる場合は、他の施策をやった方がいいので、やらないという選択肢を取ることもあります。


基本的にはここまでは、マーケティング施策を行う場合、必ず考えています。

3.点か線か面か

ここからは、上記を考える際に、プラスして考えることです。
その施策は、「点なのか、線なのか、面なのか」ということです。

点の施策とは、
例えば、Instagramでインフルエンサーに1投稿タイアップで商品やサービスの紹介をお願いしたとします。
この施策は、その投稿一回に対する効果単体でシナジーはありません。

線の施策とは、
点の施策と点の施策を組み合わせます。
例えば、Instagramのインフルエンサーアカウント×自社アカウントでコラボをする施策にしたとします。

この場合、インフルエンサーのアカウントと自社アカウントを顧客が移動します。インフルエンサーのアカウントの投稿というタッチポイントだけでなく、自社アカウントの投稿にもタッチポイントが生まれます。

つまり、商品やサービスについて触れる回数が単純に2倍になります。基本的には、顧客が商品やサービスに触れる回数や場所は多い方が相乗効果が生まれ易いです。

面の施策とは、
例えば、リアルイベント(オフライン)×駅の広告(オフライン)×自社アカウント(オンライン)などの組み合わせです。

イベントがA町で開催されるとして、イベント開場までの駅内に広告を打ち、それを見た人がイベントに参加、イベント内でハッシュタグ投稿キャンペーンでInstagramアカウントに促す。

これはタッチポイントが3回。
しかも、オフラインの接点2回とオンラインの接点1回と、体験が大きく異なるタッチポイントを3回創出しています。


それぞれ、必ずしもどれがいいかという話ではないのですが、相性の良い施策を組み合わせることで効果を最大化させることもできます。複数の施策を組み合わせる場合、複雑で成果に絡んでくる変数も増えるので、難易度も上がります。

4.施策の時間的な奥行き

施策の効果はどれくらいの時間、継続するのかを確認します。

時間的な奥行きのない施策とは、
例えば、インフルエンサータイアップ施策を例にとると、その投稿一回に対する成果は数日間は確認できますが、1週間後、1ヶ月後には、そこから基本的には、成果が生まれません。

つまり、その投稿一回(数日間)の成果のみとなります。
この場合、施策成果を最大化させようと思うと、
再現性のある似たような条件のインフルエンサータイアップ施策をずっと打ち続けるか、インパクトの大きい施策を打つか
の2択になります。

インパクトの小さい単発の施策を一回打って、継続せずに辞めることが意味するのは、次の施策は再現性がないので、また一から施策が上手くいくかどうか吟味しなければなりません。最悪、毎回の施策が成功するかどうかが博打になって、売上が安定しません。

時間的奥行きのある施策とは、
例えば、インフルエンサーとスポンサー契約などを結び、1年間、毎月商品やサービスの投稿をしてもらうとします。

これは、1回の契約で1年を通して成果が出続けます。(効果が落ちていくケースもありますが…)

この場合を施策の時間的奥行きがあると考えます。
時間的な奥行きがある施策の場合、ある種、一度施策を打ったら、何もしなくても、成果が長期間、堅実に積み上がってきます。

ですので、この施策の効果に持続性があるのかという点も考えるようにしています。


以上はマーケティングの施策を考える際に、ざっと考えているポイントになります。2の数字が合うかまでは、必ず考えますし、数字が合うかのシミュレーションはかなり精緻に行っています。


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