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恋愛ハンター志願

先に書いた「合コンの動物行動学」で、「ハンター」という人種がいることを思い出しました。私の場合、法学部時代のS嬢がその「ハンター」でした。

今でこそ、法科大学院進学を希望する女性や、司法試験を受験する女性が増えていますが、当時は女性比率は全体の10分の1ほどでした。S嬢はそこで、ハンターぶりを発揮していたのです。
普通、大学や高校で同級生の男性(または女性)とつきあって、別れると非常に気まずいではありませんか。なかなか次が見つかりません。ところが、S嬢はどんどんよさそうな男性を取替え、適性を見ていたようです。
あとで知ったことですが、先輩も含め、S嬢の餌食になった男性は10名は下らなかったようです。

私が非常に驚いたのは、こんな場で、女性が自立を目指すために入学している大学で、ハンターに遭遇したことでした。
女性の就職がまだ不利だったとはいえ、その気になれば弁護士や国家公務員上級試験を目指せる立場で、「なぜハンターになるの?」と思いました。家族構成を聞くと、S嬢は女性ばかり3人姉妹の真ん中、いろいろプレッシャーのある立ち位置であったようです。でもただそれだけでハンターにはなりませんよね。やはり天性の資質なのでしょうか?S嬢のスキルは大変すばらしく、聞くと高校でも生徒会役員などをしていたそうです。生徒会長、きっと良さそうな男性がいたのでしょう。私の所属していたクラブでも、狙いはまっしぐらに部長でした。

ハンターに男をさらわれるより、私もハンターを目指そう!という方に、すばらしいテキストがあります。それはこの歌謡曲:石川ひとみの「まちぶせ」です。息子が徳永秀明のカバー曲をくれたので、久々に聴きました。なんと、作詞作曲は荒井由美さんなのですね。さすがです。荒井先生。

で、解説に移ります。
著作権は今回教材ってことで、ある程度大目に見てくださいね。

「夕暮れの街角 のぞいた喫茶店 ほほえみ見つめあう見覚えある二人」ここでハンターは獲物をロックオンしました。

「好きだったのよ、あなた 胸の奥でずっと」
ハンターは動く獲物に激しく反応します。人のものになりかけている男。これを逃してはハンターの名折れです。

「もうすぐきっと私、あなたを振り向かせる」
ハンティング宣言が出ました。この曲はハンターとしての生きる道を示している名曲です。ハンターとしてのあるべき姿が濃縮されているのです。しかし、一番より、注目すべきは二番です。

「あの子が振られたと、うわさに聞いたけど、私は自分から誘ったりしない」

すばらしいですね!振られたのももちろんこのハンターの仕掛けです。
その獲物を手のひらでころがすように、時間をかけてゆっくりと料理する。

「他の人がくれた ラブレター見せたり、偶然を装ってまちぶせしたりするの」
ここまでくるともうすごいです!
ヤフオクに例えれば、「他の入札も入ってますので、お早く!」と煽るわけです。ラブレターを出したは人可哀想ですね。
いえいえハンターは他人の感情やプライバシーなんて考えていてはいけないのです。冷酷非情、それが身上です。
前述のS嬢のような立派なハンターになれません。
何しろタイトルが「まちぶせ」ですからね。

【画像解説】犬のフリスビー大会にて。これもハンティングのひとつということで掲載します。

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