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保護犬を飼う方が増えました

1 保護犬を飼う=殺処分を減らす

最近は保護犬を引き取る方が増えました。殺処分が減って、大変すばらしいことだと思います。飼い主さんの優しい気持ちが伝わってきて嬉しいです。
中には飼ってから犬や猫とうまくいかず、返すという例もあると聞いていますが、最近はその余裕期間を設けるという仕組みもできつつあるようで、少しでもうまくいくことを祈っています。

2 拾ったけれど、飼えない

診療をしていると、「拾いました、飼ってみます」という方ありますが、次にお会いしたとき、「あの犬(猫)はどうしました?」というと「なつかないので保健所に....。」ということが時々ありました。
拾うというのは無料ですから、再度捨てることはは惜しくないのかと思いました。
前の勤務先の病院で、クライアントがすばらしい容姿のコッカースパニエルを「拾った」といって連れてこられました。トリミングに出すと、トリマーさんが「この犬は噛み犬です」と言われました。噛み癖のために捨てられたようです。
また、公衆衛生学的見地からも、拾った犬の場合、いろいろな疾病が隠れている場合が多いので、そのあたりも問題かと思います。

3 お金を出せばよいのか?

お金を出せばよいとは考えませんが、人はそれなりの対価を支払ったものには責任を持つので、最終的にペットの幸せを考えると、買った犬や猫の方が十分な世話をしてもらえると思います。

お金・飼うときの対価というのは、その人に決断をさせるひとつのハードルでもあると思います。良い犬を考えた末に買った人は、散歩もさせます。ラシもかけます。病気になったら獣医師にもみせます。こうしてその人自身が犬とともに変わっていくのです。

でもタダのものは.、可哀そうな結果になることがしばしばです。最終的なペットの幸せを考えると、対価があった方が良いと思うのです。

似内惠子(獣医師・似内産業動物診療所院長))
(この原稿の著作権は筆者に帰属します。無断転載を禁じます。)
似内のプロフィール
https://editor.note.com/notes/n1278cf05c52d/publish/
ブログ「獣医学の視点から」

オールアバウト「動物病院」コラム
https://allabout.co.jp/gm/gt/3049/



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