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すべてのバージョン

Open Lesson覚書。

ハーモニーについて、と今回はリクエストがあった。
そもそもなぜ人類は一緒に歌い始めたのか?疑問に思って宿題をしてから臨む。

円になって、順番に発声したランダムな音をルートと見立て、和音をどんどん組み立てていく。隣の人の、声だけを頼りに声を出す。

お互いの声に"耳を澄ます"ことは、実は高度な技術だ。

己の解釈とは違う"音"を、一人ひとり異なる感性を、すべてのバージョンを許すことなしに、ハーモニーは成立しない。

ごく一部の特殊な歌唱法を除き、一般的にわたしたちは和音を鳴らすために他人を必要とする。そのことを嘆いた時代もあった。

Scott Peckは傾聴こそが愛である、と書いた。
自分自身を保留にすることなしに、他人の声を聴くことはできないのだ。

自己の欲求を、他人のために一度手放すこと。ハーモニーの成立と相互理解は、極めて同質の概念であるように思われる。


*本日のメニュ
・Warming up - online lecture from Thailand
・色々な"一緒に歌う" -monophony/polyphony
・樹の上から降りた歌う動物 -倍音について
・harmonyのための"take me back"
・Come Alive (Dry Bones)

次回のOpen Lessonは7/20

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