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俺と革 3章

俺と革 3章ということなんだが、2章までは以外にすらすら書けたが、このタイトルはいつまで続くのかと先を考えると、色んな記憶が甦り整理が付かなくなってしまった…

ということで、3章は俺が好きだった革の事を書くことにした。 
現在は野球のグラブレザーの仕事が多いが、当時はグラブレザーは5分の1以下だった。 主にメンズ向けの鞄、バッグ用、袋物、ベルト、小物用、軍隊のブーツ用とか…注文がくれば、『やってみよう!』と言ってなんの用途でも作っていたのが、親父のスタイルだった(現在もそのスタイルは受け継いでいる)。

俺が革作りの駆け出しだった頃、好きな革というと野球グラブレザーより、実は他にあった。

デザイナー『三宅一生』さんのブランドに使われていた革は、最高に好きだった。
黒のスムースの素上げ(薄化粧、素肌)で柔らかさの中に腰があり、上品な革だった。
なんとも言えない手触りで、ずっと触って居たくなるような風合い、自然に出た光沢も 格好良かった。
当時は今ほど色落ちもうるさくなく(革は色落ちしても当たり前がまだ通っていた時代)余計な色止め薬品もそれほど使わないから良い感触でした。
まさしく革は高級品と言える革でした。
誉めすぎと思われるけど、そのくらい良かった! 
この革は業界でも評判で、商品もロングランでした。
だだ、傷が目立ったので、傷等で在庫になる革もめちゃくちゃ多かった。

今も作れるが、あの在庫の山を思うと、そうそう売り込みできない辛さもある。 自分の商品に使うかを検討している。

おっと、気がついたら、革の事を書くときは、文書がスラスラ出てくる(笑) 

長文になってきたので、この辺で…

つづく

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