【書評】教会を震え上がらせた悪徳のリーダー論「君主論」マキャベリ著
皆さんの上司がこんな人だったらどうでしょうか
・悪評が立っている
・人を騙す
・ケチ
実は、この3つはリーダーに必要な素質なんです。
今日紹介するのは、リーダー論の原点ともいえる、ニッコロ・マキャベリの「君主論」です。
国を統治する君主としてどうあるべきかを説いた本で、内容の無慈悲さにローマ教会から禁書扱いされるほどの内容です。
この本で徹底して貫かれているのは、残酷なまでの現実主義です。 とにかく人間の血が一滴も通っていない。
マキャベリは君主に必要な心構えについて、以下のように語っています。(超現代語訳)
「人道に反したことしても結果出しさえすればOKです」
「人間はみんなネコ被った偽善者だから信用してはいけません」
「仲間の1人や2人平気で殺せるようにならないと、人を束ねるのなんて無理です。」
はい、最低です。教会がブチ切れるのも無理ないです。
ただ、責任を背負って意思決定をする人間はこうでなければ務まらないのかもしれません。
野党は理想を語れるのは、意思決定の責任が無いからです。
君主論は国家の君主向けに書かれた本ですが、リーダーとの付き合い方や、自分が人をまとめる立場になった際にもマキャベリの言葉は参考になります。
例えば、怖い上司と優しい上司、貴方はどっちになりたいですか? 僕は迷わず優しい上司を選びます。陰口叩かれるのとかやだぁ~無理ぃ~。
懐かしい。
ただ、マキャベリは迷わず怖い上司になれといいます。
彼に言わせれば人は愛情をかけてくれる人の事を裏切りるのは簡単で、恩だけのつながりは、利害が絡むとすぐ断ち切られてしまうと。
マキャベリの人間性が心配になってきます...。どんだけ人の事信用できないんだろう。友達とかちゃんといたのかな。
逆に、人から恐れられるリーダーは、部下も自分にその矛先が向かないように自分の持ち場の平和と忠誠を固く守るそうです。
ただ、恨まれる事だけは避けないといけない。そのためには人も後物に手を出してはいけない。
人は親の死は忘れても自分のものを取られた事は一生忘れないといい、そこだけ守れば恨まれず、裏切られることもない。とマキャベリは言います。
何百年以上も前に君主に向けて書かれた本ですが、現代の僕たちにも非常にタメになる事がビシビシと書かれています。
久しぶりに古典に挑戦してみましたが、注釈の多さが少ししんどかったとはいえ、ボリュームも少なくすごく分かりやすい本でした。
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それでは。
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