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メキシコ出張レポート。社長ブログ#15

非破壊検査ビジネスの市場調査へ

今回はJICAのプログラムを活用し「メキシコ進出の為の市場調査」を目的として渡航しました。ジャストメンバーは青木(孝)さん、徳竹さん。

メキシコ空港にて徳竹さんと

メキシコは日本の約5倍の国土

メキシコの人口は1.2億人で日本とほぼ同じ。国土は日本の約5倍です。
かつてスペイン領だった歴史があり、公用語はスペイン語です。コンビニなど街中では英語が全く通じないので、焦ること多々ありです・・・😢
私達が訪問したのはメキシコシティで東京都の約7割の大きさで約900万人の都市です。

日本とメキシコの比較

メキシコと言えばやっぱりタコス!

メキシコと言えばやっぱりタコスですね!
トルティーヤで何かを巻いたものをタコスと呼ぶらしく、具材のバリエーションが豊富です。

100ペソ(約700円)くらい。
コーラーの1人当たり消費量は世界一だそう・・・

街中いたるところにタコス屋がありますが、ひときわ行列の出来るタコス店「ORINICO(オリノコ)」。ジューシーなお肉が美味しかったです。

ORINICO(オリノコ)のタコス=1300ペソ(約1000円)くらい

訪問先は?

市場調査では「市場の大きさ」「競争環境」を理解し、体制・投資を含めた事業計画を作ります。また現地パートナーとの協力関係が必須となる為、以下を中心に訪問しました。

  • ビジネスパートナー候補先

  • 設計事務所・検査会社

  • 行政、大学

  • 検査機器販売先

  • コンクリート等の試験場(ラボ) など

ビジネスパートナー候補の関心度はとても高い!

メキシコでは破壊検査が中心で行われており、またジャストのような検査・調査の専門会社が存在しないため、一緒に組んでビジネスを展開していきたいというパートナー候補が沢山いました!

ある設計事務所では、(日本でいう)特定建築物の検査が義務化されニーズが高まりつつあるが、診断に必要となる正確なデータの収集が現状は難しい・・・そんな悩みをジャストに期待したい!

構造設計事務所のQUASAR社
一軒家の中にオフィスがありました。
QUASAR社のCFOより記念のマグカップとノートを頂きました。
次回来るときはタコスを食べながらミーティングをしましょうと言ってくれました。

また、ある設計事務所では詳細調査段階でジャストに発注できる可能性がある。見積金額は日本とメキシコ市場と大きな乖離はないのではないか。連携出来れば提案書が強化できる・・・とのジャストへの提案強化の期待!

MIYAMOTO INTERNATIONAL社
代表の宮本さんは東工大名誉教授の和田先生の教え子。
和田先生の話をすると和田先生がメキシコに来たときの写真を見せてくれましたw

他のパートーナー候補先ではサービスラインナップに非破壊検査を追加し、日本品質と合わせて新規顧客層として日本企業へリーチしたい・・・・など。多くの期待の声がありました。

Bureau Veritas社

厳しい公的予算・・・

ニーズはある一方で、実態としては予防保全的な調査は殆ど進まないないというのが現状です。地震に加えメキシコシティは埋立地の為、地盤が弱いことも悩みの種です。

メキシコ市防災局の皆さんと
丁寧に色々と現地の実情を教えてくれました。

メキシコ市防災局の方に予防保全的な調査が進まない理由を聞くと、「法規制の罰則がない、専門的技術者不足、予算不足」を話されていました。特に政治的なバックアップも含めて予算がないというのは大きな課題です。

日本では(笹子トンネルのような)インフラ事故で法改正や予算増額など規制強化で安全性が高くなるように政治・社会が動きました。一方、メキシコでは、安全でない建物が数多く存在し、被害が出続けているにも関わらず、法は変わるが予算がつかないのが現状です。

予算がないからこそ、非破壊検査によりコストを下げられなか・・・とのジャストへの期待感がありました。

安全への社会意識変化が不可欠

とある建設PM会社を訪問した際に、メキシコでは人命に対する意識が低く、構造物の安全を高めていくためには、社会全体の安全投資マインドを変えていく必要があると使命感を持って話をされてました。

Buro Mexicano de Solcion Tecnica社
人命が第一だ!と熱い想いを語ってくれました

現地に詳しい方によると、中南米では命の価値が著しく低く、一人2万円でヒットマンを雇えるとか・・・また、その日が楽しければ幸せ。変化を望まない国民性もあるとの話も聞きました。そのような中でコストをかけて構造物の安全に対する政治・社会意識が変わるモチベーションが高まらないのかな・・・と残念ながら感じました。

アイスブレイクはやっぱりタコス!

さて、面談で初めて会うメキシコ人とのコミュニケーション。
いきなりビジネスの話をしてもシーンとしてしまいます。そこで現地で感じた自己紹介後のアイスブレークネタベスト2です。

1位:タコス
「タコスを食べました。とても美味しかったです(^▽^)/」
想像以上に笑ってくれて、とても良い雰囲気になります!
日本に来た外国人が「おにぎり、美味しいです」という感じなのでしょうか・・・

2位:ソチミルコ
「ソチミルコに行って船に乗ってきました!」
初日に観光で立ち寄った世界遺産のソチミルコ。現地の方も誕生日パーティなどで行かれるようで、「(メキシコ人)わたしも昨日行きましたw」みたいに鉄板で盛り上がります!

カラフルなゴンドラ船でクルーズを楽しめます
マリアッチバンド(民族的楽団)とすれ違いながら・・・
1曲250ペソ(1700円くらい)で弾き語ってくれました。

逆に盛り下がりネタは
ワースト1位:野球
「WBCでメキシコがアメリカに勝ちましたね。おめでとうございます!」
「・・・・。そうなんですか?」とWBCの存在すら知らない様子で「大谷翔平っていますか?」と聞く「知りません」と言われ、野球に関心がないのかとても冷たい空気になりました⚾w

可能性のある市場だが多くのハードルも・・・

市場調査を終えて多くの学びがありました。

ジャストの持っている技術は社会的には需要が高く、非破壊検査技術が社会実装されることでより良いメキシコになると思いました。一方で安全に対する投資コストの考え方は日本と大きくことなり、お金の出所がない?のではということが最も大きなハードルと理解しました。また、海外でビジネス展開する際の現地パートナーとの重要性、現地独自の法律、税金なども学びました。

現地に行ってみると物価は想像以上に高かったです。ショッピングモールに行くと日本より1.5倍くらい高い印象です。😢ランチもディナーも日本よりも高いです。
円安の影響も強く、日本の競争力が失われていることを改めて痛感しました。

レーダー探査をデモする徳竹さん

市場調査の次なる課題としては、もっと具体的にどのサービスで何を解決することで、どれだけの価値を発揮できるのか?それは受け入れられる価格なのか?事業計画として成り立ちうるのか?など、詳細な検討が必要になります。

さいごに・・・

人生初めてのメキシコ出張。
滞在中で最も印象的だったのは現地の方の「笑顔☺」でした。
初めてのスペイン語圏の出張。不安でしたが、訪問先でもホテルでもコンビニでも空港でも皆さん、微笑んでくれたのが印象的でした!

笑顔はやっぱり良いですね。
メキシコに迎え入れてもらった気持ちになります!
相手を迎え入れる笑顔の影響力に気付かされ、笑顔は苦手ですが、社内外で出来るだけ笑顔でいようと思うのでした。

メキシコシティ・メトロポリタン大聖堂
16世紀アステカ帝国を滅亡に追い込んだスペインのコルテスが建てた巨大建造物

角田賢明




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